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その後、熱い珈琲をもう1杯だけ頂き、
私たちはお店を後にした。
「今日は会えて本当に良かったわ。
来て下さってありがとう、お気を付けて」
窪「こちらこそ、ご馳走様でした」
『またご連絡させて頂きます、
色々とありがとうございました』
私たちからのお礼を聞きながら
奥さんは大きめのストールを肩に羽織って
ドアの前まで見送りに出てくれた。
外は小雨が降っていて
寒さがより一層増しているような気がする。
私が雨に濡れてしまわないようにと気遣って
マサくんが車を取ってくるね、と
先に小走りで店を出た。
「あ！そうだわ、忘れるところだった」
『はい？』
何かを思い出したかのように
奥さんは厨房の方へと向かう。
しばらくして戻ってきたその手には
とても可愛らしい小瓶が抱えられていた。
中身は多分…、チョコレート。
カラフルなアルミホイルに
1粒1粒、丁寧に包まれている。
「これ、クリスマスプレゼント」
『えっ？』
「小粒だけど美味しいの。
良かったら2人で食べて？」
戸惑う私の手に小瓶を握らせて
「メリークリスマス」と微笑んだ。
その笑顔に癒やされて
私は快くチョコの入った小瓶を受け取り
改めて深くお礼を言って店を出た。
小雨が少し強くなっていて、
雨粒が頬に当たって凍るように冷たい。
歩く度に鳴る踵のヒールが
静かな代官山の街に響いて何だか切なくなる。
顔を上げてみれば、
街灯がポツリポツリと灯るだけで
それ以外は真っ暗、何も見えない。
怖くなって、元来た道を振り返ると
奥さんのいるカフェの明かりが
対照的に暖かくぼんやり光っている。
『私の未来… この道と同じだ』
振り返れば暖かい思い出がたくさん。
でも…、いざ先を見れば未知の世界。
何も見えないから不安で
自分の歩く足音だけが頼りで…
所々に灯る高さのある街灯はきっと
私の理想や夢を表してるんだろうなぁ。
ぼんやりと雨に打たれながら
そんなことを考えていると
突然、暗い道を真っ白に染める程の
眩しい光がいっぱいに広がった。
あまりの眩しさに目を細めていると
その光源の先から声が聞こえてきた。
窪「ちょっ！！！ えっ？！！
Aちゃん、びしょ濡れ！！！」
その声、マサくんだ… あぁ、そうか。
この光の正体は車のヘッドライト。
真っ暗な道に現れた光の正体は…、
マサくんだったんだ。
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おじょう(プロフ) - こなすさん★ご無沙汰しています。お身体の調子は大丈夫でしょうか？久しぶりに逢いにきてしまいました(*^^*) (2019年5月22日 19時) (
レス) id: 1c4a6319b1 (このIDを非表示/違反報告)
まこ(プロフ) - はじめまして。一気に作品を読ませていただきました。とてもとても素敵な作品で心が温かくなりました。作者さんの人柄だったり経験だったりが前面に溢れ出る素敵な作品なのだろうなと思いました。この作品に出会えて本当に良かったです。ありがとうございました！ (2018年11月25日 23時) (レス) id: 7cdfb99ab3 (このIDを非表示/違反報告)
和奏(プロフ) - 中3のわかなです。！実は私2ヶ月前に肺がんのステージ4と診断され、病院に入院しています。治る見込みは少ないと言われ落ち込んでいた私を元気にしてくれたのはkonasuさんのこの小説でした。本当に感謝しています。konasuさんも病気と闘いながら頑張ってください！ (2018年9月18日 1時) (レス) id: 7ee2ac1e66 (このIDを非表示/違反報告)
ポメ - こなすさんお疲れ様でした；；この作品が終わっちゃうのが少し悲しいですが、とても面白かったです！。素敵な作品をありがとうございました！ (2018年8月14日 10時) (レス) id: e76e17932f (このIDを非表示/違反報告)
おじょう(プロフ) - こなすさん、お疲れ様でした！！そして、本当に沢山の癒しと感動と愛をありがとうございました★完結嬉しいけど、やっぱり寂しいです(笑)こなすさん大好きです★★★ (2018年8月10日 12時) (レス) id: aece03adca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ko*nasu | 作成日時：2017年7月13日 1時
