私のご近所さん。（紫） (ページ7)

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「んー、なんでもええよ」

　一番困るやつだ、、

　『じゃあ。信五さんで』

　「久々名前で呼ばれるからなんかムズムズするわ(笑)」

　あ、お母さんからLINEだ。

　この合図は、どちらかが家を飛び出していった合図。

　今日はお父さんか。

　ーご飯どうする？

　ー家で食べる！

　ー早く帰ってきなね(^^)

　両親は私が家を避けてることに気付いてない。

　だからなるべくご飯は家で食べる

　『あの、私そろそろ、、』

　「もう帰るん？」

　そんな優しい声色で話さないでよ、

　帰りたくなくなる。

　そんな私の気持ちを察知したのか

　「んならこれ」

　差し出されたのはスマホに映しだされた

　QRコード。

　「これ俺のLINEの。今日みたいな気分の時とか連絡してええよ」

　『いや、でも。』

　芸能人がそんな簡単にいいんですか？

　その言葉はなんとか飲み込めた。

　「ご近所の、お兄さん。とでも思ってくれたらと思ってんけどアカンかったかな？」

　またそんな優しい声出して。この声に弱いことを私は今日知った。

　『じゃあ連絡しますねいつか』

　「いつかっていつや(笑)」

　さようならするのがとても寂しかったけど

　自分から連絡なんてしないだろうし、

　こんな日は二度とこないと思ってた。

　のにな。