【BLEACH】花蘇芳篇 (ページ8)

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ⅷ.疑念ページ8

日番谷side

緊急隊首会で市丸の行動を詰問していたとき、突然警鐘がなった。続けざまに緊急警報が鳴り響く。

どうやら市丸と交戦した旅禍が、今度は侵入に成功したらしい

「おいっ!?待て剣八!まだ…」

「…致し方ないの…隊首会はひとまず解散じゃ!市丸の処置については追って通達する」
「各隊、即時廷内守護配置についてくれい!」

更木が勢いよく飛び出していく。旅禍と力試しでもするに違いない。

「随分と、都合良く警鐘が鳴るものだな」

持ち場へ就こうと踵を返した。
だが、怒りが含まれた声音に反射的に足を止める

「…ようわかりませんな。言わはってる意味が」

「…それで通ると思ってるのか?」
「僕をあまり、甘く見ないことだ」

…なんだ、なぜ藍染がこんなに怒りを見せているんだ…あいつは、何か知っているのか?

だいたい、市丸、あいつも油断ならねえ。

なぜ旅禍と交戦できたんだ…三番隊隊舎は、白道門から近くない

それに、わざわざ旅禍と交戦するメリットがわからねえ。

いったい何を企んで…

「日番谷隊長」

「!!」
「…A」

「松本副隊長がお待ちですよ」

「すまない、すぐに行く」
「お前も持ち場へ戻れ…」

「…どうかしました?」

「…いや、何でもない…」

〆

「隊長?」

「…なんだ」

「どうしんたんです?いつもより、更に眉間に皺が寄ってますよ」

「うるせえ。ほっとけ」

持ち場に着いて、松本と合流する。だが、ついさっきのことを考えてしまう

「…どうせ、Aのことですよね?」

「…」

「Aのことを考えるときの隊長は、いつもより眉間に皺が寄るんですよ。わかってました?」

「うるせえ…」

「何かあったなら、私聞きますよ」

「…」

正直、松本に相談するのは気が引けるが、市丸と同郷で幼馴染のこいつなら、何かわかるかもしれない

「…おい松本、」

「はい」

「…あいつと市丸のやつ、いつから親しい?」

Aとすれ違った時、あいつから…Aから、市丸の匂いがした。