��.真実ト嘘 ページ6
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「えっと…それって…どういう…」
「巴Aは、三十年前に護廷十三隊に入隊した」
「え、」
「彼女が死んだのは、五十年前だ」
「!!?」
「ま、待ってください夜一さん!井上を揶揄うのはやめてください!」
「からかってなどいない!」
「…確かに彼女は三十年前、真王霊術院をたった一年で卒業したのじゃ。ごひゃく年に一人の逸材だった。儂も、その姿を一度霊術院で見かけたことがある」
「…じゃ、じゃあ、Aちゃんは…」
「あやつは卒業してから、ずっと五番隊三席をやっている」
「そんな…」
信じられない。
四ヶ月前、たしかに私達は一緒にいたの…
河川敷に行って、お互いの家に泊まって、帰り道はアイスクリームも食べた
たつきちゃんだって、彼女のことを覚えてる。
「…信じられないのも無理はない」
「ただ、ここに来るまで、歴史にはなかった出来事が次々と起こっている。全てを嘘と思うな。ただ、己の見たもの、感じたもの、全てを疑った方がいい」
〆
あの子はいつも窓際にいて、決して自分から誰かに話しかけたりはしない。
掃除を頼まれた時も、頼んできた子達の理由がカラオケだとわかったとき、問答無用で断った。クラスの懇親会に誘われても、私は興味がないの一点張り。
合理的で実直なその性格は、誤解を生むことも多かった。
「お疲れ」
「ひゃあう!!!」
「わ…悪い、そんなビックリすると思わなかった…」
突然頬に湯呑みの冷たい食感を感じて、思わずのけぞってしまう。黒崎くんに申し訳ないや…
「そろそろ中で休んだ方がいいんじゃねぇか?」
「え、い、いいよだってまだ途中だし…」
「でもオマエ…ずーっとそれにかかりっきりじゃねーか」
「こ、こっちの人治すのってちょっと勝手が違ってさ!でもホラ!あとちょっとだし!」
「あとちょっとってどのくらいだよ?」
「え…えっと…五時間!」
「サッカー三試合分じゃねえか。倒れるぞオマエ」
「………Aのことか?」
「あ、あはは…さすが黒崎くん…」
現国が得意な黒崎くんは、何もかもお見通しみたいだ
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作者名：青 | 作成日時：2021年3月8日 22時
