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1_コイ▪ト▪イカリ ページ1

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 四年前、本気で恋をした。


 


 私は名家の一人娘だった。箱入り娘で世間のことなんて全然わからなかった。
 恋なんて、知らずに結婚して子をなすんだと思っていた。

 
 でもお父様が連れてきた彼に

 


 「初めまして、噂通り見目麗しいお嬢様だ。」




 恋をした。

 

 当時は死ぬ程彼に恋い焦がれていたが今思うとただ遊ばれていてだけだった。


 お父様とお母様はポートマフィアが欲しがった情報を握っていたが
 使い物にならないと判断され、ポートマフィアの人達に殺された。




 両親が死んだと同時に彼にも関係を切り出された。
 そんな彼に泣いて縋った。でも駄目だった。拳銃を眉間に当てられ
 




 「美人を殺すのは心苦しい。だから、私の目の前から消えてくれないかい?」



 と言われ逃げる他無かった。




 
 名は確か、





 「おい!太宰!!貴様はまた仕事をサボりよって!!」




 そう、



 「国木田君はいつもどーり、元気だね」






 

 太宰治だ。




 

 


 何故、アンタが此処に…探偵社にいるのだ。
 私は今日、探偵社の福沢諭吉に逢うべく来た。太宰治が目立てで来た訳では無い

 
 
 もう太宰治に未練はないしどうでも良いが
 私には気付かないでね。太宰治





 
 「おや?美人がいる!麗しいお方どうか私と心中を!!」




 そう思ったのも束の間、光の速さで手を握られる。






 嗚呼、お前はどれだけ私を怒らせれば気が済むのだ。私の人生を滅茶苦茶にしたくせに。
 本当に癪に触る。



 今すぐコイツを殺しても良いが、生憎探偵社の福沢諭吉には仲良くして貰っているので
 怒りを鎮めるよう努力する


 一先ず、手を離して貰おう

 



 『離せクソガキ。ふざけた事を言いなすんな気安く触るでありんせん。』




 彼女が人睨みすると、周りの温度が下がる。



 「おっと、此れは失礼しました」


 
 なんて笑って私から離れる。此れ以上私を刺激しないように直ぐに離れた。流石だ、女性の
 扱い方を凄くわかっている。




 
 『チッこないなことなら来るべきで無かったでありんす。』
 
 「……火蕨令嬢、どうか怒りを鎮めてくれはしないか。社員が怯える」

 


 今日のお目当てが来た。




 『ならば、わっちを待たせない様努めておくんなんし。』

 「嗚呼、すまないな、」





 威厳ある顔がユルッと緩んだ。
 私と彼は良い関係性だとおもう。




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2_オカネ▪デ▪ギロン→



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あっぴー - あっ…好きです!おもしろいです! (2月18日 23時) (レス) @page13 id: 9335c42a96 (このIDを非表示/違反報告)
アディショナル(プロフ) - とってもおもしろいです!異能力は雷電将軍かな?頑張ってください! (2月9日 23時) (レス) id: c16c35d125 (このIDを非表示/違反報告)
ふらんふらん(プロフ) - とてもとてもべりーべりー最高です。夢主様の口調やら乱歩さんと太宰さんとの関係とか諸々好きです。とても尊敬です。 (2月3日 23時) (レス) @page8 id: 13e4982fef (このIDを非表示/違反報告)
すあ - とてもおもしろいです! (1月25日 15時) (レス) @page5 id: b296360cb1 (このIDを非表示/違反報告)
朱鷺 - 夢主ちゃんの使ってる言葉からして、めっちゃ好きです。がんばって下さい! (1月15日 13時) (レス) @page3 id: b34111cf4c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:糸町 | 作成日時:2024年1月8日 21時

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