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北人said

あれから、ずっと樹の家に泊まっている。

家に帰るといつ壱馬が来るか分からなくて落ち着かないから。

前に連絡も無しに急に家に来たから中に入れなかったら、外で大声出されて入れざる負えない事があった。

居留守とか門前払いが通用しない。

だから樹の家の方が安心。
壱馬が来たとしても樹が対処してくれる。

それに何より今は1人が寂しい。

樹「北人さん、するよ」

「そこは寝るよ!って言ってくれない」

樹「だってするでしょ」

「毎日はシなくていいよ」

樹「それは無理」

1人用のベッドで大人2人で寝てるからどうしても身体が密着する。
そういう気分になるらしい。

「俺はソファでも寝ても良いよ!」

樹「駄目!ソファじゃ身体が休まらないから」

じゃあ、お前がソファで寝ろよ!って言いたいが、居候の俺が言える筈もなくて。

ベッドで寝ても、毎日シてたら身体が休まらないんだけどな。

樹「いいから行くよ」

手を引かれて寝室に行く。

ベッドに入って寝る前にするのが当たり前の様に顔を近付けて来る。

「ねえ、シたくないかも」

樹「駄目!壱馬さんの事、忘れさせる為だから」

「壱馬は関係ない!うっ」

樹に強引に口を塞がれる。

やつばり樹の前では壱馬の事は言いたくない。
機嫌が悪くなるから。

俺に頼れ!と言ってくれたけど、やつばり難しいな。

そして樹によって快楽に導かれて思考は停止していく。

「うぁ‥あぁ‥ああ」

樹「俺だけのものになってよ」

「樹だけのにしてよ、ああ‥あぁ」

こうしている時は壱馬の事を忘れられる。

俺だって早く前みたいに樹の事だけを好きになりたいよ。

樹だけは俺から離れないで!
そう思いながらも今日も樹の身体にしがみついている。


壱馬と連絡を断っても、どれだけ壱馬を避けても、仕事では否が応でも顔を合わせる。

なるべく樹の影に隠れたり、メンバーにくっついて声を掛けられない様に1人にならない様にしている。疲れる。

壱「北人!」

「な、何?」

急に後ろから声を掛けられた。
回りには誰もいない。

壱「話そう。な?」

「俺は話したくない」

壱「何で、そんな事言うん」

「もう、良いよね」

駄目だ。声が震える。

壱「何が?何も良くない!ちゃんと話そ。このままは嫌やよ!」

「俺だって、・・ごめん」

壱「何で、謝るん?北人。」

言葉が出て来ない身体が固まる。
壱馬と目が合うと心が揺れる。

壱馬の手が伸びて来るけど、俺は一歩も動けなくなってしまった。

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作者名:サーシャ | 作成日時:2020年12月21日 22時

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