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北人said
映画のオファーが来た。
もちろん受けた。
今回の映画は同じ事務所の人が1人もいない。
全く知らない人達の中での撮影をする。
しかも主演だ！
緊張する。頑張らないと!
仕事に集中したいので、最近は変愛モードだったけど、仕事モードに切り替える。
仕事以外は労力を使いたくないので、決めた。
仕事以外では恋人にも会わない!
ただ、あの２人が納得するとは思えない。
慎ちゃんに相談しよう。
「慎ちゃん、俺ね、今度映画に出るんだ」
慎「え!凄いじゃないですか!おめでとうございます」
「ありがとう!撮影が３ヶ月位あるんだ。」
慎「大変ですね。頑張って下さい。」
「うん。それでね、その間は変愛はお休みしようと思って。」
慎said
恋愛をお休み？
何を言っているのかな?
北「その間、壱馬と樹をお願いしても良い？」
「忙しい北人さんの代わりに２人の相手をしろと!」
北「駄目？」
「身勝手な事を言っているの分かってます?」
北「駄目？嫌？」
「嫌に決まっているでしょ!身代わりなんて喜んでする人いると思います?」
北「慎は何でもするって言ってくれたよね?」
「第１、樹さんとはシたら駄目なんじゃなかったですか?」
北「流石に樹も３ヶ月は無理かな?って、でも何もないなら、それが一番良いけど」
「俺、壱馬さんの事で充分貢献していると思いますけど」
北「うん。いつも感謝してる」
「まだ、ワガママ言いますか？」
北「お願い！」
顔の前で手を合わせている。
しかも上目遣い。
絶対、計算だろ！
北「お願い！」
うるうるお目々でダメ押しに来る。
計算じゃなくて、こういう事をするのが、この人だった。
「ご褒美、覚悟して置いて下さいね!」
タダじゃ済まさないからな！
北「ありがとう!慎、大好き！」
抱き付いて来た。
嗚呼、天使の顔した悪魔め!
北人said
後は慎ちゃんに任せて、俺は仕事に専念する。
２人に映画の事を報告すると２人共、喜んでくれた。
壱「北人、おめでとう!頑張ってな!」
樹「北人さん、凄いじゃないですか!頑張って下さい!」
「ありがとう。忙しくて、中々、会えなくなるけど、応援してね!」
樹「もちろんです。」
壱「俺も応援しとるよ!頑張っといで。」
２人に送り出されて撮影に臨んだ。
アーティストと俳優の仕事の両立で、朝から晩まで忙しい日々。
壱馬と樹からは毎日の様にラインが来る。
待ち時間にチェックして、返事だけは怠らない様にした。
拗ねられると後で厄介だ。
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作者名：サーシャ | 作成日時：2020年12月21日 22時
