31.感謝を込めて ページ17
Aside
「撮影以上です。お疲れ様でした！」
その声が聞こえると同時に、肩に入っていた力が抜ける。セッティングされたステージから離れ、置かれているパイプ椅子に座ると、そらさんが水を持ってきてくれた。「ありがとうございます」とお礼を言いながらそれを受け取り、喉に通す。相当喉が乾いていたのか、冷えた水が体全身を巡っていくのが伝わってきた。そこでやっと一息着くと、今日一緒に撮影をしていたひめさんも隣に並べてあるパイプ椅子に座る。
今日はとある雑誌の表紙を私とひめさんで務めさせて頂くことになり、その撮影をしていた。この後も二人で翌月に行われるファッションショーの打ち合わせだ。ここ最近はひめさんと共演する事が多く、正直学べることも多い。
けど、それでもやっぱり、彼女を抜ける気がしないのが悔しい。
「A、またネガティブ思考だね」
『私、どうやったらひめさんみたいになれますかね』
多分、ほぼ同時に発言したと思う。
ひめさんは私の発言に凄く驚いている様子だった。確かに彼女がそんな顔をするのも無理はない。私は今までひめさんに対して態度が冷たかったり、あしらったりしていたから。でも、それは全部、ひめさんに対するただの自分の嫉妬心である事は分かっていた。だって、根っこの部分では私はいつだって、ひめさんのようなモデルになりたくて必死だったから。
私の発言を聞いたひめさんは、「何変なこと言ってるの？」と言って笑った。「笑わないでくださいよ…」とジト目を送ると、ひめさんもマネージャーさんから頂いた水を一口飲んだ。
「Aは私に習ってほしくない。私みたいにならなくていい。私は、星空Aが出す輝きが好き！」
『…何ですか、それ』
でも、その言葉が今日は凄く心に響いた。
「私はAのこと、出会った時からずっとライバルだって思ってるんだけど、どうかな？」
『どうって…許可制なんですか？』
「私はAもずっとそう思ってくれてるって思ってたから」
「じゃあ今日から改めてライバルね！」とひめさんは手を差し伸べてきた。
輝煌ひめ。無個性で、努力家で、そして裏も表もない、モデルだけではなく人間の鏡みたいな人。そんな人のライバルなんて、私には務まるのだろうか。…いや、務まる務まらないの話ではない。彼女が私をライバルだと言ってくれた。なら、その期待に応えなくてはならない。
いつか貴方を超える、その日まで。
私は彼女の手を取った。
『私ってツンデレなんですかね？』
「え？今更？」
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まなみ(プロフ) - こちらを読ませていただいている間、とても楽しかったです！！爆豪くんは勿論素敵過ぎて"尊死"という夢主ちゃんとリンクした気分でした。笑 読みやすい文章でお話や気持ちの進行が丁寧に描かれているように感じて、とても心地よかったです！有難う御座いました(^^) (2023年3月17日 12時) (
レス) @page29 id: 33510eeae8 (このIDを非表示/違反報告)
ひめ☆そら(プロフ) - 咲ちゃんありがとう！！！これからもよろしくお願いしますっ！！！ (2021年10月5日 21時) (レス) @page27 id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
胡桃咲ふわり(プロフ) - ひめちゃん完結おめでとう〜！♡最初っから最後までずっときゅんきゅんしてた、、、！長期休みに1からの読み直し決定！何回読んでも感動するよ絶対、！！他作品の更新も応援してます！♥♥ (2021年10月5日 20時) (レス) @page27 id: 00e13ca19d (このIDを非表示/違反報告)
ひめ☆そら(プロフ) - ぴむさん» こちらこそこの作品を見つけて下さり本当にありがとうございます！！これからも宜しくお願い致します！ (2021年9月25日 10時) (レス) @page11 id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
ぴむ(プロフ) - もう、、、きゅんきゅんしすぎて心臓何個あっても足りないくらいです！笑すばらしい作品をありがとうございます！！これからも応援してます❤︎ (2021年9月25日 1時) (レス) @page11 id: c10be29a8d (このIDを非表示/違反報告)
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