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空虚 ページ34

三途side








ガッシャーンと何かが割れる音がした。
きっと薬が切れたのだろう。

俺はテーブルに置いてある薬が入っている瓶と水の入ったグラスを持って、寝室へと向った。寝室を開けると、それはもう悲惨なことになっていた。マクラカバーは破れ中身が出ている。水の入っていたグラスは床に割れて落ちていて、そして息を切らして立っているマイキーがいた。俺はマイキーに近づき、薬を差し出す。







「マイキー、薬だ」

「…A、どこ」

「…」

「Aに会いたい。殺したい。ずっと隣に置いてたい。でもそしたら俺はまた…」







何やらブツブツ呟くマイキーに俺は直ぐに薬を飲ませた。薬には睡眠作用もあったせいか、マイキーは直ぐに目を閉じて寝てしまった。俺はベッドまでマイキーを運んだ後、再び部屋へと戻り、ドサッとソファに座る。向かいのソファには竜胆が座っていて、パソコンで何かを調べていた。







「やっぱ殺した方が良いか、アイツ」

「アイツって、Aちゃん?」

「Aちゃんって…キモ」

「つか、Aちゃんよりもっと危ない奴が最近梵天(うち)を嗅ぎまわってるみたいだせ」







竜胆は自分の使っていたパソコンを俺に見せる。そこには、花垣武道が写っていた。どうやら梵天のアジトを調べ回っているみたいだ。コイツは昔から何かとクセェ野郎だった。五月雨Aよりもまずコイツから始末した方が良いかもしれない。







「殺るか」

「判断早ぇな」

「俺たちの邪魔をする奴は直ぐ死体(スクラップ)だ」

「薬中怖ぁ」

「別に薬関係ねぇだろ」







そう言いながら俺は懐から銃を取り出して磨き始める。この銃で何人もの奴を殺してきただろう。でも、俺が人を殺すのは全てマイキーのためだ。マイキーのためなら誰だって殺す。







________“三途くん”







「…チッ、ほんとうぜー」

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エリザベス女王 - う、、、目から滝が、、、!武道のタイムリープで幸せになってるといいですねぇ、、、✨三途君の恋が、、、あの裏には恋心があったなんて、、、⁈伏線回収上手すぎです‼︎素敵な小説ありがとうございました! (2022年7月29日 19時) (レス) @page47 id: c75fcc9307 (このIDを非表示/違反報告)
ひめ☆そら(プロフ) - ち ゆ。さん» ちゆたん…!!こちらこそ読んでくれてありがとう( ᵒ̴̶̷̥́ ⌑ ᵒ̴̶̷̣̥̀ ) (2021年10月30日 16時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
ち ゆ。(プロフ) - 最初から最後まで感情が揺さぶられて毎度ページを開く度にドキドキしまくった…(><)ラストの方ほんとにしんどくて心臓きゅってなった(;;)辛いけど綺麗な終わり方しててとても感動しました!素敵な作品をありがとう! (2021年10月30日 12時) (レス) id: 7bb8e59749 (このIDを非表示/違反報告)
ひめ☆そら(プロフ) - ゴリラの末裔さん» お返事遅くなってしまい申し訳ございませんっ!勿体ないお言葉…!!ありがとうございます!!! (2021年10月13日 23時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラの末裔 - 神はここにいた、、、、、 (2021年10月10日 23時) (レス) @page47 id: 566df7a38f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひめ☆そら | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年6月19日 17時

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