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不法侵入 ページ27

Aside







その後、暫くは龍宮寺とイヌピーくんとだべっていたので、家に着いたのは夜の十時過ぎくらいだった。龍宮寺がバイクで家まで送ってくれたのは良いものの、久しぶりにバイクに乗ったせいか、私の体は疲れ切っていた。マンションのオートロックを抜け、エレベーターに乗り込む。自分の部屋の前まで来て鍵を回すが、その音は“開く”というよりかは“閉まる”音のように聞こえた。試しにドアを開けようとするが、案の定ドアは開かなかった。







(え、私今日鍵閉めて行った…よね?)







私は再び鍵を開け、意を決してがチャリとドアを半分だけ開ける。下を見ると、私のヒールやスニーカーが並べられている横に、見覚えのあるサンダルがあった。私は、半分に開けていたドアを思い切り開き、勢いよく靴を脱いだ後にリビングへと続く扉を開けた。







「あ、おかえり」

「ニャー」

『…』







おい佐野万次郎。
何故お前は当たり前かのように家にいるんだ。


そう言いたい気持ちをグッと堪えて、私は冷静になろうと一旦深呼吸をして落ち着く。片手で頭を抑えながら、未だミーちゃんと戯れる佐野に質問する。







『…何で家勝手に入ってるの』

「最初から鍵開いてた。それに関してはお前の不注意だろ」

『なるほど。それは申し訳ない…って、そうじゃない!』







私は佐野の前までズカズカと歩き、胸ぐらを掴む。佐野の膝に座っていたミーちゃんは鳴きながらその場を離れて、こちらの様子を伺うように見つめる。







『今日は私の質問答えるまで絶対帰さねぇからな』

「………」

『返事は???????』

「……………………はい」






佐野は目を逸らしながら返事をする。その言葉を聞いた後、私はパッと手を離し、浴室へと向かった。これで帰ってたら次会った時絶対警察に突き出してやる。

答え合わせ→←鋭くて鈍い人だから



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エリザベス女王 - う、、、目から滝が、、、!武道のタイムリープで幸せになってるといいですねぇ、、、✨三途君の恋が、、、あの裏には恋心があったなんて、、、⁈伏線回収上手すぎです‼︎素敵な小説ありがとうございました! (2022年7月29日 19時) (レス) @page47 id: c75fcc9307 (このIDを非表示/違反報告)
ひめ☆そら(プロフ) - ち ゆ。さん» ちゆたん…!!こちらこそ読んでくれてありがとう( ᵒ̴̶̷̥́ ⌑ ᵒ̴̶̷̣̥̀ ) (2021年10月30日 16時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
ち ゆ。(プロフ) - 最初から最後まで感情が揺さぶられて毎度ページを開く度にドキドキしまくった…(><)ラストの方ほんとにしんどくて心臓きゅってなった(;;)辛いけど綺麗な終わり方しててとても感動しました!素敵な作品をありがとう! (2021年10月30日 12時) (レス) id: 7bb8e59749 (このIDを非表示/違反報告)
ひめ☆そら(プロフ) - ゴリラの末裔さん» お返事遅くなってしまい申し訳ございませんっ!勿体ないお言葉…!!ありがとうございます!!! (2021年10月13日 23時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
ゴリラの末裔 - 神はここにいた、、、、、 (2021年10月10日 23時) (レス) @page47 id: 566df7a38f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひめ☆そら | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年6月19日 17時

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