久しぶりの電話 ページ23
Aside
竜胆さんに家まで送ってもらった後、今夜も食事を食べていくか聞くと、この後に仕事があるらしく、今日はそこで別れた。家の鍵を開け、洗面所で手を洗った後ソファに座る。何だかこの二日間は凄く濃かった。人生で初めて合コンに行って、友人が襲われて、蘭ちゃんと再会して。そこで私は、蘭ちゃんに連絡先を貰っていた事を思い出して鞄の中を漁る。その紙は鞄の奥深くに下敷きのように潰れていた。あの時は蘭ちゃんが鞄の中に入れたからよく見てなかったけど、彼は自身の電話番号が書かれている名刺を入れていたようだ。その名刺には、風俗店みたいな名前が書かれた下に“灰谷蘭”と記載されていた。お店の名前を調べると、私の読みは当たっていたらしく、彼は今何処ぞの風俗店のオーナーをしているらしい。
(…何か納得しちゃったの申し訳ない)
その下には彼の電話番号が書いてあった。不本意だが電話を掛けるしか選択肢の無い私は彼に電話を掛ける。すると、彼はスリーコール位で電話に出る。電話越しから“もしもし？”と少し満足気な声が聞こえてきて、私もそれに返す。
「久しぶり。元気そうで良かったよ」
『…蘭ちゃんもね』
「ま、昨日のアレは流石に許せねぇけどな」
アレ、と言うのは私と蘭ちゃんとの関係を竜胆さんに隠したことだろう。私もその事について話がしたくて、「その事なんだけど…」と話を切り出すが、その言葉に被せるように蘭ちゃんは「俺が別れ際に言った言葉覚えてる？」と言ってきた。私は勿論覚えていたので、それを伝える。
「じゃ、明日の18時に六本木の駅前な」
『…え？』
「ちゃんと対価は払ってもらうからな。Aチャン♡」
『ちょっ、待っ！』
結局一方的に電話を切られてしまった私は、耳からスマートフォンを外し、手を下ろす。そのまま流れるようにスマートフォンは手から離れた。どうしよう。対価って一体何だろう。蘭ちゃんは今風俗店のオーナー。もしかして結構危なかったりするのだろうか。いや、でも流石に蘭ちゃんはそんなことしない。付き合っていた当時も、私のことをとても大切にしてくれていた。だからきっと大丈夫。うん。大丈夫。そう自分に言い聞かせるようにして、私はお風呂場へと向かった。
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ひめ☆そら(プロフ) - マンゴーさん» ありがとうございます！！続編でもよろしくお願い致します！！ (2021年9月11日 23時) (
レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
ひめ☆そら(プロフ) - なるさん» 返信が遅くなってしまってすみません！！そう言って頂けてとても嬉しいです！続編でもよろしくお願い致します！ (2021年9月11日 23時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
マンゴー - 続編おめでとうございます！！これからも頑張ってください。応援してます！！ (2021年9月10日 18時) (レス) id: 32d06b4eaf (このIDを非表示/違反報告)
なる - 続編おめでとうございます！！とっても嬉しいです！！ひめ☆そらさんの描く竜胆がいつも尊くて好きです！引き続き応援させて頂きます！！ (2021年9月10日 5時) (レス) id: ec50fd9b43 (このIDを非表示/違反報告)
ひめ☆そら(プロフ) - りかこさん» わー！！そう言って頂けてとても嬉しいですっ！続編でもこの作品をよろしくお願いします！！ (2021年9月9日 23時) (レス) id: f06e616829 (このIDを非表示/違反報告)
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