検索窓
今日:4 hit、昨日:5 hit、合計:11,467 hit

9.なんというか… ページ10

貴「つまり、捨て子だった。ってわけですか?」

あれからどれくらいが経ったのだろうか?

結局わたしが聞いたのは、ダメもとで人間の世界にいた子供に縋ったという事。

と、言うか…そうとしか聞こえなかった。

貴「ん〜…」

なんというか…

貴「犯罪に等しいですね…?」

熊「ぁんだとぉ!!」

自分の言葉が癪に障ったのか、机を叩きながら立ち上がり、前のめりになる熊徹。

貴「い、いや…そのっ!人間の世界では他人を騙して誘い出して連れ去ることを誘拐と言って、法に反して罪に問われるみたいですよ…?」

熊「…!!誰に聞いた…?」

貴「百さんです。なので嘘ではないかと。
まぁ熊徹さんの場合、話を聞く限り騙すようなことはをしてないみたいですが…」

熊「んなこたぁ知らねぇ…」

だろうに。

申し訳ないが、猪王山に勝つこと以外興味がない熊徹が人間界の方なんてものを知るはずもない。
知っていたとしても、そんなものを気にする性格ではないだろう。

貴「…あの子を弟子として、ここに住まわせるのは熊徹さんの家なので熊徹さんの勝手ですが、もう少し私の気持ちも考えてください…!ご飯の量、増やさなきゃいけないんですよ…?
それに、金銭的な事もちゃんと考えなきゃですよ…?あの子は男の子なんですから、わたしとは比べ物にならない位、食べるんじゃないですか?」

熊「…っ」

貴「わたしも、自分が食べるくらいは自分で稼ぎますよ…?でも…」

熊「フンっ!」

熊徹はそう鼻を鳴らして出ていってしまった。

貴「…あ!朝ごはん!!」

話のお陰で作り忘れていた朝ごはんを食べずに出ていってしまった熊徹。

貴「大丈夫かな…?」

自分の手に収まらない程度のおにぎり二つしか食べていないことを心配しつつも、何処に行ったかなんて分からない熊徹を闇雲に探すのも馬鹿らしいので、エプロン代わりにしている少し色褪せたネイビーの布を腰にまきながら台所に戻った。

10.悩み→←8.朝が早いのに。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (19 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
22人がお気に入り
設定タグ:バケモノの子 , 熊徹   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ポチ - はい。大丈夫ですよ。お話の続き楽しみにしてます。更新頑張って下さい。 (2018年9月2日 23時) (レス) id: b9ee30de80 (このIDを非表示/違反報告)
白虎(プロフ) - ポチさん» 本当ですねw直したのでだいじょうぶかと思います。 (2018年9月2日 21時) (レス) id: 6af44721dc (このIDを非表示/違反報告)
ポチ - こんばんは。番号が間違えてますよ。10が11になってます。 (2018年9月2日 21時) (レス) id: b9ee30de80 (このIDを非表示/違反報告)
ポチ - こんにちは。お久し振りです。小説の続き読ませて頂きました。とても面白いです!この後ヒロインと熊徹の展開と絡みがどんな風になるか気になります。楽しみにしてます。 (2018年5月24日 16時) (レス) id: b9ee30de80 (このIDを非表示/違反報告)
ポチ - これからも楽しみにしてます。 (2017年7月6日 15時) (レス) id: b9ee30de80 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:白虎さん。 | 作成日時:2017年6月21日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。