# ． ページ10
．
▽
「 樹くん頑張ってー！！ 」
「 待って今こっち見た？！ 」
放課後になり、バスケ部が練習している体育館を訪れると既に人集りが。それはもう田中先輩の姿が見えないくらいに。
北斗「 メイ、こっちの方が空いてるよ 」
『 わっ…本当だ、ありがとう 』
北斗くんに腕を引かれて何とか人混みの中から脱出に成功。体育館を見渡しているとこちらに気がついた田中先輩が駆け寄ってくる。
樹「 メイちゃん！来てくれたんだ 」
『 まあ一応…？ 』
樹「 そっか、ありがとね…ってなんでお前いんの？ 」
田中先輩の目線の先に居るのは私の隣に立っている北斗くん。
放課後になって教室に迎えに来てくれた北斗くんに事情を話すと「俺も行く」って着いて来てくれたんだよね。
樹「 お前らほんと仲良いよな〜 」
北斗「 っていうかメイをマネージャーにするとか俺が許さないから。 」
樹「 はいはい。大丈夫だよ、メイちゃん北斗の事しか見えてないんだから 」
『 ちょっ、先輩！！ 』
樹「 やべ 」
北斗くんの前で失言をしてしまった先輩は、私達の前から逃げるようにコートの中へと戻って行く。あの人本当にどうにかなんないの……？
『 ごめん北斗くん、さっきのは… 』
北斗「 まって、今こっち見ないで 」
気まずい空気をどうにかしようと北斗くんの方を見ると、私とは反対側に顔を背けていて彼の表情を確認することはできなかった。
樹「 ( 北斗顔真っ赤じゃん。 ) 」
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 524人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひな | 作成日時：2024年2月21日 12時
