# ふたりの出会い ページ13
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慎ちゃんとジェシー、そして私の3人で過ごしていたある日の昼休みのこと。
突然、ふたりが私と北斗くんについて知りたいと言って来た。
『 教えるって言っても何を教えれば良いの？ 』
慎「 んー。じゃあふたりの出会いとか教えてよ 」
『 ちょっと長くなるけど、 』
ジェ「 全然気にしないよ！ 」
私と北斗くんが出会った頃か……懐かしいなあ、なんて考えながら私は小学生の頃を思い出していた。
母「 メイ、今からお隣さんにご挨拶行くけど来る？ 」
『 いく！ 』
小学1年生の夏休み。パパの仕事の都合で私たち家族はこの街に引っ越して来た。
パパはいつも忙しそうで、毎日朝早くに家を出て夜遅くに家に帰ってきた。
そのため私はお母さんっ子でいつもママにくっついていた。
そんなママがお隣さんに挨拶に行くと言うので私も一緒に着いて行くことに。
母「 隣に越して来た守屋と申します。こちらつまらないものですが… 」
「 わざわざありがとうございます…こちらこそよろしくお願いしますね。あら、お名前は？ 」
私を見つけると視線が合うようにとその場にしゃがみ込んで問いかけてくれるお隣さん。ママに自己紹介するように言われ、自分の名前を伝えた。
「 素敵なお名前ね。メイちゃんは何歳？ 」
『 7さい！ 』
母「 この子まだ小学１年生で、 」
「 そうだ。ちょっと待っててくれる？ 」
お隣さんはそう言うと部屋の中にいる誰かの名前を呼んだ。数秒後、中から出て来たのは同い年くらいの男の子。
「 うちの息子よ。ほら、挨拶して 」
「 まつむらほくとです 」
「 歳はメイちゃんのひとつ上なの。仲良くしてあげてね 」
北斗「 ん、よろしく 」
差し出された右手にそっと触れると、ぎゅっと握り返して優しく微笑んでくれた北斗くん。
まるで童話に出てくる王子様みたいだった。
＿＿＿これが私と北斗くんの出会い。
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作者名：ひな | 作成日時：2024年2月21日 12時
