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『 わあ、久しぶり…! 』
北斗「 俺も小学生ぶりくらいだ 」
私たちがやって来たのは住んでいるところから一番近くの遊園地。まだ小学生だった頃、何度か家族でこの遊園地を訪れた事がある。
そこまで大きいという訳ではないけれど、長年地元の人たちからも愛されている場所で私もここが大好き。
北斗「 何乗る?好きなの選びな 」
『 ならあのジェットコースターにしない? 』
北斗「 え、行けるの? 」
ジェットコースターの次はメリーゴーランド、コーヒーカップなど色んなアトラクションに乗り、気がつけば時刻は夕方になっていた。
『 すっごく楽しかった! 』
北斗「 俺も楽しかったよ。でもまさかメイがジェットコースターで泣かないだなんて 」
私たちが仲の良いようにお互いの両親も仲が良かったから、休みの日にみんなでこの遊園地を訪れた事があるの。
その時の私はまだ絶叫系が怖くて……だけど北斗くんがすごく乗りたそうにしてたから頑張って一緒に乗ったんだけど、やっぱり怖くて泣いちゃったんだよね。懐かしいな。
北斗「 そろそろ帰ろうか 」
出口の方へと歩き出した北斗くんを呼び止めると、彼は「どうしたの」と言いながらこちらを振り返る。
『 また次も、一緒に来られるかな…? 』
少しの沈黙の後、北斗くんは私に向けて優しく微笑んだ。
北斗「 メイが俺で良いって言ってくれるなら、俺はいつでも大丈夫だよ 」
その言葉が嬉しくて、私は思わず北斗くんに飛びついた。
突然だったのにも関わらず私の身体を受け止めてくれた北斗くん。
私は腕の中で大好きな彼の温もりを全身に感じていた。
また君と一緒に来れますように。
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作者名:ひな | 作成日時:2024年2月21日 12時