My Lord.7 (ページ33)

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「俺の子供に手を出すな！」

そうシリウスが言い放つのと同時に
戦う騎士団のメンバーと死喰い人。

何もできないもどかしさを抱えながら見守るA。

どれくらい時間が経ったか、突然自分の目の横を
緑色の閃光が突き抜けていった。

その先を見ればシリウス・ブラックが。

“シリウス！！！！！！”

どれだけ叫ぼうとも彼には届かない声。

シリウスは優しくハリーに微笑んで、
中心にあるヴェールに飲み込まれていった。

ハリーの表情は確認できなかったが
甲高い女の笑い声がその場に響く。

そこで意識を回復させたAのデスクには
大量の涙が溢れていた。

『嘘だ、今度はシリウスが、、、？』

しかし一刻を争う事態だ。
泣いている暇もない。

運良く不死鳥の騎士団の団員であるスネイプが
隣の部屋にいた。

彼は深夜にも関わらずまだ寝ていなくて
書類の整理をしていたようだ。

大人げなく号泣しながら入ってきた彼女に
スネイプは目を見張った。

『また予知夢を見たの！！！
　今度はシリウスが危ない！！！！
　お願い、騎士団のメンバーに伝えて！！』

「どうした、、、。
　詳しく訳を聞かせろ。」

心のどこか1パーセントではブラックなど
死のうが煮て食われようがどうでもいいと思いながら
彼は尚も泣いている彼女の背中をさすりながら
事情を詳しく聞いた。

『これは絶対避けられない。
　きっとハリー達はあそこに行く。』

見たこと全てを話終わったAは
ぐったりと彼にもたれかかる。

しかしスネイプはその体をすぐに引き離した。

互いに見つめ合う。

片方は力強く、
もう片方は不安に押しつぶされそうに。

「このことは直ちに騎士団に伝える。
　だからお前はここにいて、心配するな。」

『私も行く！
　一度見何が起きるか見てるんだから、
　助けられる命はあるわ！』

懇願する彼女にも彼は冷静だった。

「それは許されない。
　ダンブルドアからお前の能力の信憑性は既に
　証明されているが、団員でない者が
　作戦に参加することはできない決まりだ。」

『じゃあハリー達を止めればいいの！？
　そうすればあんな争い起こらない！！！
　私明日、説得する！』

「いい加減分からぬか！！！！！」

スネイプが彼女の肩を掴んだまま大きな声を出した。

その剣幕に固まるA。