My Lord.7 (ページ12)

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『あ、あらハリー、げんk』

「ごめんなさい！！！！」

平静を装うAの目の前でハリーは
勢いよく頭を下げた。

『ねぇハリー。頭を上げて？』

どうしようかと彼女が後ろを向けばいつのまにか
ダンブルドアは煙が消えるように姿をくらました。
　

「ぼ、ぼく！何もできなくて、、、、
　僕がもっとしっかり話をしていれば
　A先生は連れて行かれなかったのかなって。
　僕が起きたらもう先生はいなくって、、、。」

『ハリー？』

必死に頭を下げる彼の肩を優しく掴んで起こさせた。

そこには今にも泣きそうな16歳の少年がいた。

『あなた一人に責任を感じさせてしまって
　ごめんなさい。
　あなたは何も謝る必要はないのよ。
　これは誰が悪いわけでもない。』

「でも、先生こんなになるまで、、、、。」

『そんな痛々しいかなぁ？
　こう見えても意外と元気なんだけどな。』

ほらおいで、と気持ちが沈んだハリーを抱きしめた。

いつの間にか彼女より背の高くなっていた少年は
照れ臭そうに、でも嬉しそうな表情を見せる。

「A先生がいなくなってから
　僕色々と上手くいかないこと続きで。」

『私のせい？笑』

「いや！違くて！
　、、、でもそうかもしれないです。」

『おぃ』

ハリーが体を離すと少しは気分が
安らいだように見えた。

　
「僕監督生になれなかったんです。
　それにスネイプに閉心術の訓練をさせられて
　るんですけど、とても厳しくて。
　魔法省から来たアンブリッジも酷いんですよ。
　最初からA先生がいれば
　こんなことにはなってなかったかもしれません。」

『全部私の力じゃどうにもならなそうだけど
　ハリーが大変なことだけは受け止める。
　そうか、スネイプ教授に閉心術をねぇ。
　今度私も教えてもらいに行こうかしら。』

「本当ですか！？
　じゃあ是非！！！一緒に！！」

「何だねボロボロの病人相手に
　デートのお誘いですかな？」

突然現れた低い声にハリーが振り返ると、
育ちすぎた蝙蝠のような男が腕を組んで立っていた。

「貴様にはたった今にも干からびそうな
　この疲れた体が目に入らんのか。
　一刻も早く休ませるべきところを自分の都合を
　押しつけ能書きをたれおって。」

ハリーは突然現れたスネイプを一瞬睨んだが
状況を読み取ってAに謝罪した。

「ごめんなさい。
　じゃあ、また元気になったら。」

『ハリーありがとね。』