My Lord.6 (ページ5)

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「起こしてくれと言ったではないか。」

後ろから抱きついてきたセブルスは
シャワーを浴び着替えてきたようだ。

『気持ちよさそうに寝てたからさ。
　丁度朝ご飯できたよ？』

彼女が振り向くといきなりキスを浴びせた。

『ん、ちょっと。』

「お前を食べるからよい。」

更に顔を近づけて来る彼をちょっと！と制止した。

「何だムードもへったくれもない。
　勝手にベッドを抜け出しおって。」

『ご飯食べたいかと思って。』

「余計なことは考えるな、横にいろ。」

その言葉に彼女は笑い出す。

『あはは、』

「何だ。」

『だってセブルス、学校にいる時と違い過ぎるよ。
　こんなに寂しがりだったなんて。かわいい。』

それを聞いた彼はバチっと目つきが変わる。

まずい、言いすぎたと思ってももう遅い。

「なかなか言ってくれるではないか。
　どうやら、我輩からの
　罰則をご所望のようですな。」

『な、私は生徒じゃありません。
　こんなに素直なセブルス、
　愛おしくてたまらなくなっちゃうじゃない。』

「A、お前、馬鹿か？」

『はい？』

「わざわざ相手を刺激してどうする。
　まさか態とではないだろうな？
　同意と取ってよいのだな。」

『え？何が？待って待って待って！』

有無を言わさず横抱きにされ、数時間前まで
横たわっていたベッドに逆戻り。

『セブルス、ご飯冷めちゃうよ？』

「また温める。
　まずはお前からだ。」

『ん、』

何故だろう。

嫌じゃない。

この不思議な感覚にはまだまだ慣れないが
彼と触れ合う瞬間は本当に幸せで、
涙が出そうなほど彼からの愛を感じる。

「A」

『セブルス』

「『愛してる』」

陳腐な言葉をいくつも並べるよりも
たったこの一言さえあれば
永遠に生きていけるような気がする。

この先何があっても、ずっと。