My Lord.6 (ページ28)

今日:11 hit、昨日:13 hit、合計:42,964 hit

...228 ページ28

三大魔法学校対抗試合、第二の課題は
フラー・デラクール以外の3名が突破した。

寒空の下湖で競技が行われ
見事な救出劇に会場は盛り上がりを見せた。

『とっても凄かったわハリー！』

「あぁ、実に道徳的ねぇ。」

「よくやったぞミスター道徳。」

「やめてくれよ皆。」

Aはハリー達と共に城への道を辿っていた。

「やぁハリー。素晴らしい活躍だった。」

「こんにちは。」

『クラウチさん、もうお体は大丈夫なんですか？』

「お陰様でね。」

しばらく体調を崩していたバーテミウス・クラウチが
回帰し、ハリーを大いに労った。

A達取り巻きは二人を残して歩みを進める。

「で？ここで気になるのはだ。」

ロン、ハーマイオニー、フレッド、ジョージは
彼女に詰め寄った。

「Aちゃん、あの晩どこにいたんだい？」

『え』

「しかも偶然スネイプも居なかったんだぜ。」

「怪しいよな。」

「絶対」

「何か」

「「隠してる」」

『ス、スネイプ教授もいなかったのー？
　それは知らなかったわ、全くの偶然ね？
　私は部屋で仕事してたのよ。しごと。』

「嘘ですよね絶対！」

『ちょっと！ハーマイオニーまで！
　そういえばあなたのドレス姿見たかったわ！
　残念、残念、、、。
　フレッド、ジョージ、その帽子はお母様から？』

Aは苦笑しながら少しずつ彼らとは
違う方向に歩き出した。

「ねぇ！そっちはフクロウ小屋しかないだろう！
　Aちゃん逃げてる！」

『そんなことない！！
　二人は風邪ひくから早く着替えなさーい！』

ついに彼女は走り出し、
大声を上げる生徒達から遠ざかっていく。

「その返事は完全に黒の言い方だぞ！」

「逃げても無駄！俺たちは追求するからなー！」

彼らの叫びも無視して一直線に走る。

到着したのは紛うことなきフクロウ小屋であり、
丁度父親からの手紙が届いていた。

黒いフクロウはA宛の手紙を2枚咥えている。

『これは？』

一枚は父親からの封筒。

もう一枚は便箋だけの簡素な手紙だった。

フクロウを優しく撫でれば
それは気持ちよさそうに目を細め、
満足すると青空へと飛び立っていった。