My Lord.6 (ページ27)

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思っていた返事とは正反対だったのか、
今度はスネイプが呆気に取られていた。

彼を見つめるAの目はどこか楽しそうだった。

『今まで誰にも言わずに一人で抱えてたの？
　もういいよ、私の前ではその鎧脱いでさ。
　もちろんあなたの秘密を誰かに言う気もない。
　何年一緒にいると思ってるの？
　そんなんで幻滅しないどころか、
　今話してくれたのがとっても嬉しい。
　驚きはしたけどそこまで含めて
　私はセブルスが大好きなの。愛してるの。』

「A、、、」

今までの人生、これほど彼の心が
温かくなった瞬間があっただろうか。

彼女の寛容で美しい愛の力を思い知らされた。

スネイプは、誰よりも自分のことを理解してくれる
この小さな体を離すまいと心に誓った。

『これからどんどん情勢は悪くなるんでしょう？
　何となく今年入ってから不穏だし、もっと
　大きな力と戦わなきゃいけない日が来るよね。
　でも私は逃げないから。
　セブルスが命を捧げるなら、私も同じ覚悟よ。』

あえてAは彼の腕に刻まれた印を
封じるように掴んだ。

『あつ！』

その瞬間闇の印がうごめき、燃えるような熱さが
彼女の手に伝わってきた。

『いつからなの？』

「数日前からだ。
　お前の言うその日も
　近くに迫っているかもしれない。」

そう、といざ現実味をおびると哀しげな表情になる
彼女を横に、スネイプが落ちていたローブの
ポケットから小箱を取り出した。

「Merry Christmas」

『え、私に？』

開けるよう促されれば、開いたその中から
華奢なネックレスが顔を出した。

丸い蛍石が一つ付いているだけの
シンプルなデザインだ。

『凄く可愛い、、、』

「つけてやる、後ろ向け。」

ベッドの中、くるりと反転すると彼が慣れないながら
ネックレスをつけてくれた。

嬉しくて彼女が石を見ると薄緑色から水晶のように
透明に変化した。

「それはな、持ち主の心の変化によって色が変わる。」

『そっか、これはどんな意味なんだろう。』

「何も考えてない頭スッカラカン女」

『ちょっと！私もプレゼント準備してたのに
　そんなこと言う人にはあげません！』

「構わん、我輩はお前だけでよい」

肩をに手を回し背中に舌を這わせていく。

『や、ダメ！』

「連れんな」

『ほんとにこれ以上はもう終わり』

そうは言っても彼が聞くわけもなく。

翌朝判明した彼女からの贈り物は
さりげなく彼女と揃った腕時計だったとか。