My Lord.6 (ページ19)

今日:13 hit、昨日:13 hit、合計:42,966 hit

...219 ページ19

パーティー当日までは予想を裏切らず
ひっきりなしに舞い込む仕事に没頭した。

『フリットウィック教授、お呼びですか？』

「待っていたよA。
　パーティーのテーマが決まった。
　美しい氷の祭典なのだが、
　君に演出の提案をして欲しくてね。」

『素敵ですね。
　ちなみにワルツの演奏は吹奏楽部が？』

「もちろん。
　先週曲を決めてもう練習も始めている。」

『はやい！』

「君にも楽しんで貰いたいんだ。
　だから、余裕を持って準備を進めないとね。」

『ありがとうございます。』

.
.
.
.

『おーい、ハグリッド！
　マダムもごきげんよう。
　最近よく一緒にいらっしゃるんですね。』

「おぅA！
　俺たちタッパがある者同士色々と気が合ってな。」

『素敵ね！
　ハグリッド何だか若返ったみたい！！』

「そりゃ言い過ぎじゃないか？」

『全然よ！
　あ、後で小屋から脚立借りるね、
　装飾に使おうと思って。』

「遠慮なく使ってくれ。
　ただ、物陰を気に入ってるニフラーが何匹か
　隠れとるかもしれん。
　起こさんよう気をつけてな。」

「ハグリッド、貴方とてーも優しいですのね。」

「いや当然のことを言ったまでだ。」

「謙虚なところもステーキです。」

『あ、あの、ありがとう。
　お邪魔しましたー・・・。』

.
.
.
.

『ポモーナ！！』

「あらわざわざ温室まで、どうしたの？」

『ヤドリギ100株追加できます？』

「300株で足りなかったかしら？
　これ以上足したら生徒の風紀が乱れますよ。」

『いや、それが、昨日頂いたうち半分が
　逃げてしまって、、、。』

「ヤドリギが逃げるなんて聞いたことありません。
　あなた、よっぽどロマンスからかけ離れて
　るんじゃない？
　この植物はね、愛ある所に寄り添うように
　咲くんですよ。」

『何も言えません。
　仕事に明け暮れて他のことなど目に入りません。』

「仕方ないですね。
　後で広間に届けましょう。
　あと追加の栄養剤はスネイプ教授にでも
　頼んでみなさい。」

『げ、スネイプ、、、？
　ポモーナ持ってないの？』

「2年生の授業でさっき使ってしまいましたよ！
　彼ならすぐに作ってくれるでしょう。」

.
.
.
.

『失礼します。』

「・・・。」

『薬草学の教室には在庫がなくて、
　植物の栄養剤を幾分お分けいただけます？』

「・・・。」

ー鍋の煮える音ー

『ありがとうございました。
　失礼します。』

「・・・。」

ーバタンー