My Lord.6 (ページ13)

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翌日から学校ではハリーポッター反対運動が
学生の間で起こっていた。

揃いに揃って“ポッターはズルをした！”
などと書かれたバッジを身につけている。

スネイプは何故かいい気になって黙認しているし、
Aもハッフルパフ生の一人からそれを
貰ったがすぐに燃やしてしまった。

彼は至る所で目の敵にされ、常に行動を
共にしていたロンとも距離を置いているようだった。

トライウィザードトーナメント初戦の朝、
Aはルーマニアから来賓として来ていた
チャーリー・ウィーズリーに挨拶をした。

『チャーリー！元気？
　卒業式以来ね、すっかり大人になっちゃって。』

赤毛の彼が蓄える顎髭にちょっかいを出せば
やめてくださいよ、と照れ臭そうに返事をした。

「久しぶりにご挨拶できて嬉しいです。
　仕事で来たんでなかなか校内を回ることが
　できなかったんですが、先生もお元気そうで。」

『もちろん。
　毎日あなたの弟達に世話焼いてますよ。
　特に双子ね。』

「僕より厄介者？」

『んー、そう言われればどっこいどっこい。』

あははと笑い合う中、会場には選手を招集する
アナウンスがかかる。

「じゃあ僕もそろそろ行かないと。
　先生、またね！」

『チャーリー、怪我に気をつけるのよ！
　これからも頑張ってね！！！』

チャーリーは軽く手を振り、
ドラゴンの待つ檻へと向かっていった。

Aも席に向かったが、試合開始5分前。
そこは既に来賓や教師で満員だった。

仕方なく一番後ろの隅に座ることにした。

『出遅れたな、全然見えない。』

一人しょぼくれていると前の方でキョロキョロと
辺りを見回していたマクゴナガルと目が合った。

彼女はAの姿を見つけるとすぐに席を立ち、
「どこに行っていたのですか！もう始まりますよ！
　あなたの席なら空けておきました！」と
大声で呼んだ。

そのお陰で、大観衆の注目を浴びながら
真ん中の席に移動することができた。

マクゴナガルとスネイプに挟まれる形で赤面しながら横を見ると、彼は腕を組んで顎に手を当てていた。

色白の肌に鉤鼻、Aの買ってきたシャンプーを
使うようになってから髪もサラサラだし、
おまけにAよりも遥かに背が高い。

(かっこいいかよ、、、)

「ほら前を見なさい、始まりますよ。」

お母さんのようなマクゴナガルに
そう言われ前を向く。

ドーン！と号砲が聞こえた。