My Lord.2 (ページ5)

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死を覚悟する中、
昼間のこともありどうにもこうにも
ムシャクシャした想いに変わる。

彼はいつもエバンズばっかり。

じゃあなぜ私に優しくするの。

私は彼にどう思われたいの。

私にとって彼は、彼にとって私は何なの。

(はっっっっ！！！)

突然目を見開いた猫に狼人間君は驚き一歩下がる。

(私、彼のことが好きなの、、、、？)

その想いに気づいてしまってからは
もう止められなかった。

私は彼が好きなんだと気づいた今、ここで
死ぬわけにはいかないと勝手に暴走する。

特に攻撃する予定もなく猫を伺っていた狼人間に
対して必死の攻撃を繰り出した。

猫パンチ！！！！

バシッ！という音と共にまた狼人間は驚き、
さらに後ろに数歩後ずさった。

Aも冷静になり、相手が攻撃する気がないと
やっと理解すると落ち着いて座った。

人の言葉ではないが相手に届くよう会話する。

『あの、ごめんなさい。
　あなたって意外と臆病なのね。』

どう答えていいか迷っていたもう1匹も
少し考えてから返事をする。

「君は、誰だい？
　ただの猫なのかそれともアニメーガス？」

『生徒。4年生。女子。』

驚いた顔の彼がまた質問する。

「なぜここにいるんだ。
　僕のことを言いつけるつもり？」

『いや心配しないで。
　ここで貴方に会ったのは偶然。
　そして私が部屋に入った時はすでに
　貴方はその姿だった。
　元の姿は誰なのか知らない。』

「そうか。
　もうここへは来ないでくれ。」

『そうだね、見なかったことにする。
　忘れるわ。
　朝になればお互い誰かなんて
　分からなくなるもんね。』

「うん。」

『じゃ、、、、？』

そう言い部屋を出ようとした瞬間、
廊下からぞろぞろと何人かが上がってくるような
音がした。

何人というよりは、その足音は蹄や
爪の音がして何匹という表現の方が正しい。

開け広げられたドアの向こうに現れたのは
3匹の動物たち。

「「「「『は？』」」」」

様々な姿の動物たちは、皆が皆を認識
できなかった。

中には知っている顔同士もいたが、
状況的に全てが理解不能だった。

誰から何を質問したらいいのか分からず
こんがらがったまましばらく5匹の時が止まった。