My Lord.2 (ページ25)

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いよいよ明日からの2週間、
5年間の集大成であるO.W.L.試験が始まる。

7年生で受けることになる
N.E.W.T.(めちゃくちゃ疲れる魔法試験)
よりも軽いものだが、今までの学習
全てが試験範囲とあってかなり重要なものだ。

自習室や図書室は全学年の生徒がこぞって
集まるのでどこもごった返している。

スネイプとAは人が多いところは苦手
だったため湖前の芝生に座り教科書を読んでいた。

彼の足はすっかり良くなり、また以前のように
Aと二人で勉強を進めている。

「お前はこの数ヶ月何をしていたんだ。
　魔法薬学の基礎も忘れ去ったのか。」

『だって教えてくれる人いなくなったんだもん。
　やっぱスネイプ君いないとダメだ～。
　落第したらどうしよう、退学かな。』

「一人じゃ着いていけないのに何で選択したんだ。
　無駄口叩いてる暇あるなら早く次のページ開け。」

『はーい。』

「なぜお前が嫌そうな顔をする。
　僕の勉強の時間を割いてまでお前の薬学に
　付き合ってやってるんだ。
　僕だって明日から試験なんだぞ。」

『すいません、、、。
　でもスネイプ君は全部余裕でしょ？』

「落第点になるほどは焦っていない。」

『羨ましい！！』

真剣に教えるスネイプの横でAは
わちゃわちゃ口を挟みながら復習する。

スネイプの眉間のシワが段々濃くなってきたところで
今日はお開きにした。

『あの、ありがとね。』

「別に。」

『あのさ、試験の一番最後がDADAなんて
　うちらにとって最高のシメだね！！』

Aは試験の日程について書かれた
紙を見通している。

「確かにな。」

『じゃあ、最後の試験終わったらまたここに
　集合しようよ！
　勉強のお礼に何か美味しいもの持ってくる！』

「わかった。」

『お、珍しく素直。』

「うるさい、前言撤回するぞ。」

『いやいやごめん。』

「お前の食事センスに期待してる。」

『ハードル上げてくよね～。』

ここでまた彼に会えることを考えれば
2週間なんてあっという間に過ぎると思った。

同じ選択の教科では顔を合わせるだろうが
話している時間など無いだろう。

スネイプとの時間だけをモチベーションに
長い長い試験に臨むAであった。