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先程までの一連の話を聞き、
シリウスに対する憤りを感じたが
とにかくスネイプが無事だったことにホッとした。
気が抜けて座り込むA。
「本当にアニメーガスだったんだな。」
そんな彼の言葉に無言で頷く。
「その状態だと話せないのか。」
『みゃぉー。』
「ふっ、滑稽だ。」
鼻で笑うスネイプにAはパンチを
繰り出したい衝動を抑えた。
「お前が余計なこと言わないように
猫の状態だからこそ言うが、あの時は悪かった。
突き飛ばしたりして、、、。」
スネイプ自身も気持ちが暴走して
間違った解釈をしていたことに気づいたらしい。
Aは確かにシリウスやルーピンと話していたが
それはスネイプを嘲笑うためでも裏切るつもりでも
なく、ただ純粋に彼らと友達だったのだ。
Aも彼女なりに自分の行動が
スネイプを傷つけていたことに気づき反省していた。
つまりこの離れていた数ヶ月は、互いにもっと
相手のことを考えるいい機会になったのだった。
「その、、よければまた一緒に勉強しないか？
前みたいに話せれば、、うっ！」
照れ気味に話すスネイプの膝上に
白黒の猫が飛び乗る。
ふわっとシトラスの香りがスネイプにも届く。
幾分嬉しそうなAはそのまま
クルクルと回って落ち着く場所を探し、
彼の膝に丸くなって寝るフリをする。
「おいやめろ！
早く降りろ！！」
相変わらず動く気配のない猫にスネイプは諦め、
ため息を一つこぼしベッドに仰向けに寝転ぶ。
猫は更なる快適な寝床を求め、
何食わぬ顔で彼の腹に移動しまた丸くなって寝る。
「信じられん。
黙っていても図々しい態度だとは、、、。
仮にも病人だぞ僕は。」
スネイプは仲直り宣言ともとれる言葉を
出したことに早々後悔していた。
どうやら本当に寝てしまったらしい猫を
一撫でし、彼も無理矢理眠りにつこうとするが
慣れない重みとここで眠っているのが
Aだと思うと変に意識してしまい
今夜は到底眠れないだろうなと覚悟する。
「おやすみA。」
スネイプの見ていないところで猫の
片耳がピクっと動いた。
「なんですかこれは！！！！」
少ししてスネイプの様子を見に入ってきた
マダムポンフリーが叫ぶ。
「僕にも分かりません。」
医務室は動物持ち込み禁止なのでスネイプは
マダムがAをつまみ出してくれると思った。
「まぁ今日は特別ですよ、、、。」
「嘘だろ、、、。」
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作者名：maya.t | 作成日時：2020年11月19日 23時
