My Lord.2 (ページ3)

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魔法薬学の研究室に到着すれば、
今日はスラグホーン教授は出張のため
1時間自習となっていた。

先に到着していたスネイプは
Aが入ってくるのを見つけると
本をどかして自分の横に座れと示す。

「あいつらにあの後何もされてないか？」

『うん大丈夫。』

「そうか、、ならいい。」

教授がおらず、ほとんどの生徒が勉強を放棄し
話していたので部屋の中は賑やかだった。

二人も一応教科書とノートを開いたが
数行文字を書いたところで集中できず手が止まる。

『さっき、大変だったね。
　いつも彼らはあんななの？』

スネイプと悪戯仕掛け人達が対峙しているところを
Aは初めて目の当たりにした。

「あぁ入学してからずっとだ。」

『ポッターもしつこいね。』

「奴の名前を口にするな。」

『はぁい、、、。』

本来であればこの時間に、
彼に誕生日のプレゼントを渡せるはずだった。

しかし、先程エバンズからの羽ペンを受け取った
スネイプの嬉しそうな顔が忘れられず
Aは忍ばせている箱を出せずにいる。

「お前こそ何してたんだ。」

『何って、何が？？』

「教室はこっちだったのに
　戻ろうとして奴にぶつかったんだろ。
　なぜ引き返す必要があった。」

『いやお手洗いにでも寄ろうと思って、、、。』

「、、、そうか。
　てっきりリリーを避けたのかと思った。
　お前は僕が彼女といるといつも
　会わないようにしてるだろ。」

『そんなの気のせいだよ！
　たまたま！
　別に、仮に一緒にいるところ見ても私が
　二人の間に入って話す話題もないしね。
　お邪魔はしませんよっ。』

そんなことを言いながら心が少しチクチクしていた。

彼らが仲良く話そうがAには関係ないのに、
どこか自分にも目を向けていて欲しいと
願ってしまう。

スネイプの心を持っていくエバンズには
挨拶すらしたいと思えなくなっていた。

しかしこの気持ちが何なのかはまだ知らない。

「別に気にするな。
　それよりお前忘れたのかまさか。」

『え、今日なんかあったっけ？』

「いや何の代わり映えもないつまらない日だ。
　忘れてくれていい。
　お前はすこし抜けてるくらいが丁度いい。」

彼は少し悲しそうな顔をした。

Aは忘れたフリをしてその後の授業も受け、
いつも通りの会話をした。

そして1日が終わる。

『おやすみスネイプ君。』

「おやすみ、、、ホワイト。」