AM8：00、 (ページ4)

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ep.4 ページ4

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２年生になって、３か月がたった

後ろの川西くんとはとくに関わる機会もないまま、日直は一周して席替えをするらしい。

一番後ろ、一番後ろ、こい、と唱えて引いた紙は

「18番、18番、あっ、」

自分の引いた紙と黒板に張り付けてある席番号の紙を交互に見て、答え合わせをする

神様は本当にいるのね、神様ありがとう…

見事に一番後ろを引いて、純喜におれも引いたるからな！なんて変な対抗心を抱かれた

隣には眼鏡っこちゃんが座って、ぺこっとお互いお辞儀をした

多分眼鏡っこちゃんも私の名前を知らないのね、なんて思いながら窓の外を見つめた

「おい！！！！なんでやねん、先生嫌や、いっちゃん前！」

一番前で純喜が騒いでる、一番前で可哀想…って憐れんだ顔をしてあげた

ぱっと純喜の横をみると、川西くんが迷惑そうな顔をしていた

これは本当に可哀想…

なんて思っていたら、隣の眼鏡っこちゃんが手をあげて「先生、ここでは黒板が見えにくいので前の人と交換してほしいです」とはきはきと話した

いや、眼鏡かけても見にくいんかい！なんてへたくそなツッコミは声に出す前に飲み込んだ

「あーそうやね、じゃあ河…じゃなくて川西、交換してやって」

と純喜の名前を呼び掛けて、川西くんとの交換を命じた

先生の言葉に一喜一憂する純喜に肩が震えた

そのままぼーっと眼鏡っこちゃんの引っ越し大イベントを眺めて、名前を聞くタイミングを逃したことに後悔した

もうすっかり季節は夏で、緑の葉っぱが風に揺られているのを見ていたら

ガタっと机の音が聞こえて過剰にびっくりしてしまった

『あ、ごめん、』

「あ、いや、全然、ぼーっとしてたから、」

隣の眼鏡っこちゃんと川西くんが席を交換したのだから

川西くんがくることは当たり前なのに

またしてもあった視線と、急な呼びかけに信じられないほど下手くそな返事をしてしまった

絶対気持ち悪いやつだと思われた…

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