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なぜかはっと意識を取り戻すような感覚になる。
すると、先程までの薄暗い車内はいっきに明るくなった。
冷や汗をかきながら、隣を見ると北本が不思議そうにこちらを見ていた。
「夏目、大丈夫か?ぼーっとして…。体調悪かったりするのか?」
そう北本はおれのことを心配した。
いそいで、大丈夫だと笑いかけたが、北本と西村はそれでもまだ少し心配そうな顔をしている。
「…その、ちょっと考え事を…。」
どうして元に戻ったのか、今どういう状況なのか、わからないことはまだそのままだったが、なんとか言い訳をする。
西村はすぐにいつもの調子で、なんだよー、ちゃんと聞けよ!とからかいはじめてくれた。
「今日のな、博物館!スタンプラリーを遂行するって話だよ!!ちょぉー大事なんだからちゃーんと聞いとけ!」
な?と西村は屈託のない笑顔をする。
おれも、あぁ、と返事をした。
その反面先程の妖のことを考える。
駅員の格好をしていたが、電車に憑いているものだったのだろうか。
それとも、土地にだろうか。
それか、おれが考えた幻覚だったのか。
いっそ幻覚であってほしい。この楽しい時間をおれのせいで壊したくないのだ。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2020年10月22日 7時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
ふりかけ旨し - なんですかこの物語。好き(( (2019年4月8日 13時) (レス) id: e39bf45103 (このIDを非表示/違反報告)
夏猫 - とっても面白かったです!とても続き楽しみです!更新頑張ってください! (2018年6月2日 13時) (レス) id: a26082a895 (このIDを非表示/違反報告)
零斗 - 面白かったです!続き、楽しみにしてます! (2018年3月24日 15時) (レス) id: 48fec663c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2018年2月6日 20時