【ハイキュー!!】女神を追いかけて来ました。【逆ハー】

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谷地side



試合が終わり、バスに乗り込んだ後のこと。


野口さんは用具の横に座って、ヘッドホン、アイマスク、マスクという完全防備で眠っていらっしゃる。


すると田中さんが


「野口って、謎だよなあ。」


と西谷さんに言っていた。周りの皆さんも頷いていた。



「なんで宮城に越して来たのか知らないし。」

「関西から越して来たって言ってたけど関西のどこかも知らないし。」

「なんでバレー部に入部せずにマネージャーしてるのかも知らないし。」

「なんで俺らに名前で呼ばせるのを嫌がって、名前で呼ぶのを嫌がるのかも知らないし。」

みなさんが口々に上げていく野口さんの謎は、考えてみればたしかに、と思うことばかりだった。

野口さんが女神だと崇めている清水さんでさえ名前で呼ばせていない。



「で、でも俺、見ちゃったんです…」

控えめに発言する山口くん。皆さんもなんだなんだと聞いている。




「野口さん、白鳥沢のウシワカと12番のことは名前で呼んでて、ウシワカには流石に君付けだったんですけど。あと名前で呼ばれてました…」





一瞬、その場の空気が固まった気がした。





「「「はああああああ！？！？」」」




いつもは静かな澤村さんや月島くんでさえ叫んでいた。清水さんも私もとても驚いた。



そして数名、今日野口さんが青城のオイカワさんに絡まれていた時と同じように、明確な嫉妬を表す人が…




「「う、羨ましい…」」

口を揃えて言った日向と影山くん。


「チッ」

綺麗な顔を歪めて舌打ちする月島くん…怖い…


「ののののぐちいいいいい！！！」

叫ぶ西谷さん。


「俺の可愛い野口に…」

目が据わっている菅原さん。怖すぎる。ころされる…


そして黙ってはいるけれども嫉妬の念が伝わってくる縁下さん。




野口さんは本当にモテる。

日向、影山くん、月島くん、西谷さん、菅原さんは誰が見ても野口さんが好きだってわかるぐらい。

縁下さんは最近まで気付かなかったけど、野口さんを見る目があまりにも恋する人の目だった。

もし違ったら申し訳なくて穴に埋まりたい。
でも間違っているとは思えないぐらい分かり易い好意だと思う。




…でも肝心の野口さんは気付きもせず、今も眠っておられます。



○○○＊＊＊○○○

やっちゃんサイドむずすぎる…

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