【ハイキュー!!】女神を追いかけて来ました。【逆ハー】

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田中side




野口Aは謎の多い人物だ。




まず見た目。はっきり言って美人だ。


太めの三角眉、少しだけつり上がった目に高くスッと伸びた鼻筋。

肩まで伸ばした黒の外ハネヘアーに左の顔まわりのひと束だけに金と銀のメッシュが入っている。



メッシュとか入れてやがるくせに制服の着こなしは優等生で、第1ボタンはちゃんと締めるしスカートも膝上丈。そしてハイソックスではなくくるぶし丈の黒ソックス。


喋り方。学校唯一の関西弁である。本人曰く中3に上がる手前に関西から宮城に引っ越してきたそうだ。



そして素行。こいつは学校にいる間はすごく優等生である。髪の毛以外。

進学クラスで縁下曰く、たまに睡魔に負けて寝ている時もあるが起きているときは真面目に授業を受けていて、休み時間も人と喋る以外は本を読んでいるらしい。


だがしかし制服を脱ぐと、こいつは不良になる。自分からは一切手は出さないが、売られた喧嘩は喜んで買う主義。

単純な喧嘩だけでなく、ナンパ男を『正当防衛やからええんや』と武力で制したり。
それで弱かったらお話にならないが、めちゃくちゃ強い。男5人を1人で相手にできるぐらいは強いらしい。


本人は喧嘩のことを『不良活動』と呼び、学校がばれないようにパーカーのフードを深くかぶり、顎にマスクをつけて喧嘩をする。


故に学校ではバレておらず、ただのモテる関西弁女子と化している。


なぜ俺は、いや、烏野バレー部が知っているかと言うと、思いっきり見てしまったからである。


東京遠征の時に、めんどくさそうな男3人にナンパされている野口を。
そしてその男たちを一瞬でボコボコにした野口を。
そしてそれを俺たちが見ていたと知って『やらかした』と言いたげな顔をした野口を。


潔子さんだけが野口が不良であることを知っていたらしく、助けてもらったこともあるそうだ。


よくやった、野口。流石俺たちの仲間。






「なに田中ぼーっとしてんねん。練習始まるで。」



「お、おう！」






ムジュンと謎ばかりの野口は、今日も俺たち烏野高校男子バレーボール部を支えてくれている。

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