癒されたいユニコーン ページ31
Side Lay
Ly「…」
疲れた、…口に出るまでもなく脳内に響くその声に重い溜め息が出そうになる
諸々をぐっと堪えて口角を上げて、俺は本日最後の収録に臨んだ
Ly「…あー〜…」
意味もなく息を吐き出しながら漸く解放された身体を伸ばしつつ宛がわれたホテルの部屋に向かった俺の瞼は今にも閉じそうなくらい重かった
Ly「…(皆元気してるかなぁ)」
韓国から一時的に活動拠点を中国に移している今、他の中国組と同様に俺はメンバーと離れて1人ソロ活動に勤しんでいた
個人でも呼んで貰えるのはとても有り難いことだし自分の夢に向けて少しずつ近付いていることが凄く嬉しい
けど短期的に詰め込んだスケジュールに身体は悲鳴を上げ始め…でも今は特に頑張り時だしそうも言ってられないこともよくわかってる
ただ何時もなら騒がしくて、でも些細なことに気付いて慮んばかってくれるメンバーがいない…何だか凄く寂しいAに会いたい
自分の母国は紛れもなくここだというのに、俺はここ暫くメンバー達の元に帰りたいホームシックにかかっていた
だから自然と出る溜め息をまた溢しつつ自室のドアを開けた俺は一瞬疲れすぎて目を開けたまま夢を見ているのかと思ったんだ
Ly「はぁ〜…あ?え、、」
『お帰り、シン』
何故か俺の自室には、ベッドで寛ぐ彼がいた
Ly「で?何?何してるの?」
『ん?シンに会いに来たんだってば』
Aを見つめてたっぷり3秒固まった後、叫びながら彼に向かって思わずダイブした俺は多分悪くない
さっきまで思いを馳せていた愛しの弟は混乱する俺を抱き締めて落ち着くまで背中を擦ってくれた
そして漸く落ち着いた今、俺は彼の腕の中にいます
Ly「…ん〜もう何でもいいや、A、すっごく会いたかったよぉ」
『おれも、メンバー皆も…会いたがってるよ』
Ly「うん、僕も…」
ぐりぐりと頭を擦り付けるとほんのり薫る甘い香り、そっと下から覗き見ると顎を掬われて額に優しいキスが降ってきた
Ly「ふふふ〜♪…おでこだけ〜?」
『ん?…どこにする?』
ふわりと笑むAに我慢できなくて、焦れた俺は首裏に腕を回すと性急に彼の唇に噛みついた
Ly「ふっ…ん、あ…っん」
『…っん』
Ly「はっ…A、もっと…んんっ」
『…かわい、…ん』
覆い被さって甘い痺れをねだると舌を甘噛みされてぶるりと震える
思わずくしゃりと彼の服を握り締めるといつの間にか上下が反転して…頭の中は見る間に沸騰していった
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作者名:奏 | 作成日時:2017年9月7日 17時