君と送る徒然草～日常編～第３章 (ページ19)

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秘密と逢瀬 JM(Bts) ページ19

Side Jm

俺が彼と出会った日

その日は太陽もどこか鬱ぎ込む、何やら灰色の多い日でした

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デビューも軌道に乗り防弾少年団として少しずつこれからが見えて来た頃だったと思う
個人で呼ばれるのことも増え毎日忙しくしていた

その日もソロの仕事の合間、気分転換にテレビ局をふらふら探検してた時のこと

「ーーー！っ、ーー」
「ーーーだ！っ！ーー！」

Jm「？…何だ？」

何処からか聞こえてくる怒鳴るような声と共に何か激しい物音

恐る恐る近付いて部屋を覗くとそこには2、3人のスタッフらしき人が奥にいる背の高い人に何やら喚き立てている

「ふざけんな！」
「お前、韓国人じゃないだろ！？」
「この国を舐めてんのか！？」
『……』

少し聞いていると何となく概要が見えてきた
どうやら背の高い人がスタッフに冗談半分に弄られていた外国人アイドルを庇い逃がしてしまったらしい
弄られていたといっても、様子を見るに外国人への偏見に満ちた悪意の籠ったものだったようだが
年下が年上に逆らうことは許されない風潮のこの国ではその行動は目に余るものだったようだ

Jm「(え、誰だろう…ど、どうしたら！？)」

「黙ってないで何とか言えよ！」
「SMだからっていい気になんな！！」

Jm「！(ええっSM関係者！？外国人…だれ！？)」

暴言を吐くスタッフの言葉は下品で思わず眉をひそめるようなものばかりだったがその人は無言で、顔はよく見えないがオーラだけで圧倒する強い存在感があった
何を言われても黙ったままの彼に痺れを切らし、とうとう一人が殴り掛かった

Jm「っ、！危な…！」

「がっ…！」
「ぐぁ…！！」

Jm「い…へ…？？」

思わず飛び出し駆け寄ろうとした瞬間、
殴り掛かった一人をいとも簡単にいなした彼は他の二人に向かって捻り上げたスタッフをそのまま投げ付けた

「…うっ…のやろ、！」
『…○○さん、ね…☆■事務所か…』
「っな！？」
「てめぇ年上に向かって！」
『…これは、貰っとく…証人も、いるみたいだし？』

「「「！？？？」」」

Jm「え！！？」

折り重なり倒れ込んだ3人を見下ろして彼は手に掠め取ったらしい社員証をひらりと持ち、次いで俺に視線を向けたもんだからスタッフの目線も俺に集まる

ｶﾞｯｯドン！！！！

『…、失せろ』

がらり、重苦しい雰囲気を纏った彼が椅子を蹴飛すとそのまま激突しバラバラと木片へ成り果てた

それを見てみるみる青くなった3人は俺に目もくれずあっという間に走り去った