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閑話休題〜ご褒美? ページ9

「…おい」
『なぁに?』
「何の真似だ?」

帰ってきてからも暫く任務に忙殺されていた彼女がふらりと俺の部屋にやってきた
何故かベッドに寝るように指示すると横になった俺の隣に座って頭を持ち上げる



『何って…ご褒美よ、いい子にはして無かったみたいだけど』
「…褒美だと」
『まぁ、放り出して追いかけてきたりしなかったものね?』


微笑む彼女は所謂膝枕をして頭を撫でる、…こいつ本気か?まじで俺のことを猫だと思ってんのか

細い指で俺の前髪を払う彼女の手を掴んで思い切り引き寄せた



「…俺が満足するとでも?」
『我儘な仔猫ちゃんね』
「子猫はお前だろ…やめろ、」

『ならお望みは、何かしら?』


至近距離に迫った彼女にちっと舌打をするとそのままベッドに押し倒した
顔の横に手をつくと頭上に右手を押し付ける


「言わせてぇのか?」
『あら、聞いてあげてもいいわよ?お願いを聞くかどうかは、別だけど』
「…フン、いつまで余裕ぶってやがる」
『ふふ、だってあなた、こう言われるの好きでしょう…?』
「…何だと?」
『だってその目…』


抑えていない方の手がそっと伸びて頬に添えられる、つうとなぞったその指は俺の髪を伝って下りていった



『…好きでしょう?私に、苛められるのも』
「っ…!!」


目を細めて妖しく口端を上げた彼女にぞくりとしたものが背中を駆け抜けていく
ずくりと腰が熱を持った気がして、俺は気が付けば笑っていた


「…ふ」
『…、良い子』


そっと抑えていた手を離すと細い手が2つ俺に向かって伸びてくる

黙ってそれに頬を擦りつけると彼女は嬉しそうに笑った









「…結局これかよ」
『私の紅茶、好きでしょ?』
「…嫌いじゃねぇだけだ」
『あは…そうだ、忘れていたけどジンにお土産もあるのよ』
「…まさかその悪趣味な首輪じゃねぇだろうな」


結局何故か何時ものようにこいつの淹れた紅茶を並んで飲む
…久々のそれにどこか居心地の良さを感じる、悪くないとさえ思えてしまう自分

彼女といるとどうしようもないこの感情には、もう随分と前に抗うのを諦めた


紙袋からちらりと見えている鈴のついた黒の首輪のようなネックレスを手に取った彼女は思い出したように笑いを小さく噛み締めた


『…これもあげようと思ったけど、やっぱり止めておくわ』
「あ?」


だってこんなのしたら貴方、ますます私から離れないでしょ?




そう言って口に手を当てた彼女に俺は何とも言えなかった…それは、どういう意味だゴラ

任務と紅茶の関係性→←閑話休題〜お眠な兵器



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設定タグ:名探偵コナン , 赤井秀一 , トリップ   
作品ジャンル:アニメ
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ココア - え…お終わり…更新……更新お願いします!ずっと待ってます (2021年4月29日 1時) (レス) id: ab23c258b6 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜 - この作品、とても好きで何度も読み返しています。そして毎回続きが気になる・・・。いつか更新される日がくることを願っております。 (2021年4月24日 15時) (レス) id: ba39ddeb66 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 終わり!?めっちゃ気になる(;´Д`) (2021年4月17日 20時) (レス) id: da421f7cc6 (このIDを非表示/違反報告)
Maho(プロフ) - 途中までですが、読ませていただきました!とても面白かったです! (2018年8月21日 11時) (レス) id: e66d7d83c8 (このIDを非表示/違反報告)
しをり - こういう作品、待ってました!更新頑張ってください!応援してます! (2018年7月16日 18時) (レス) id: 0010456d6c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年2月19日 0時

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