君と送る徒然草～日常編～第１章 (ページ8)

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SVT WN　ページ8

『……んー、と、…あ、ｼﾞﾌﾅのとこの子かぁ、…』
「……へ！？A先輩ｼﾞﾌﾆと知り合いですか！？？」

先輩を見つめたままぼんやりしてたせいか反応に遅れてしまった
メンバーの名前が出たことに驚く俺をじぃっと見つめるとA先輩は悪戯そうな顔をして笑った

『……ふふ、うんまぁ、ね？…それより…えっと、』
「あ、ウォヌって呼んで下さい、！そ、その…ず、ずっと、かな先輩のファンで！！」
『…ありがとう、ウォヌ、…ん、初めまして、だよね？…Exoのかなです。…よろしく、ね』
「は…はい！あ、、あの、ひ、ヒョンって呼んじゃ駄目ですか…？？」
『…うーん…』

先輩と会話してることが嬉しくて興奮ににやけそうになる口元を抑えながら話すとA先輩はふわりと微笑んでくれて、勇気を出して聞いてみる

「…あ、だ、駄目なら、その！！」
『ふふ、…いいよ。ごめんね、ウォヌが、可愛かったから…』
「っっ…かな、ヒョン」
『…なに？ウォヌ、』

一瞬馴れ馴れし過ぎて嫌われたかと思ったけれど、Aヒョンは笑いながら謝った後優しく俺の頭を撫でてくれた
名前も呼んでくれたし、もう俺今なら死んでもいいかも…

『…ところで、ウォヌは…、何してたの？？』
「へ、…あ、その…」

すっかり忘れていた自分の状況を思い出すも恥ずかしくなってきた
でもそろそろ戻らなきゃいけないし…
ぼそぼそと自分の状況を話すとAヒョンはおかしそうに笑って自分の後ろを指差した

「へ」
『…自販機はそこにあるよ、…それと、そのスタジオならわかるから…連れてって、あげる』
「え！い、いいんですか！？」
『うん、ついでにウォヌの、メンバーにも挨拶しようかな…って』

会ったことないし、そう言って今度は少し照れたように笑うAヒョンは想像していたイメージとは大きくかけ離れていた

確かに基本的に変わらないと言うか無表情なんだけど、瞬間的な瞳の表情はくるくると変化するし(近くでよく見てればわかる)たまにふわりと花が咲くように微笑んだりもする
近づき難いクールな人かなって思っていたのに喋ってみるとどこか幼いゆっくりした話し方、のんびりした受け答えも相まってイメージとは恐ろしい程かけ離れたギャップ

…メンバーや先輩方が会わせたくないのもわかる気がする。
だってこのルックスにこれじゃあどうしたって相手ははまりこむしかないじゃないか

現に会って数分の俺は、すっかりヒョンという人間に惚れてしまいそうになっていた