君と送る徒然草～日常編～第１章 (ページ19)

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vix leo moment 3 ページ19

いきなり腕を引っ張られて困惑したが、思いの外強い力に抵抗する間もなく路地を抜けたとこにあった小さなカフェにぽんと放り込まれた

俺を放り出した彼はあっという間にドアを閉めると鍵をかける
ｶﾁｬﾘ、辺りに響いた音に警戒心が甦ってくる

外を窺っている彼を睨み付けながらじりじりと後ろに下がる、
出れそうなところを探しながら隙をついて逃げ出そうかと考えていると彼はふと振り返った

『ふぅ…、…だい、じょう、ぶ？？』
Le「…え」

俺よりも高い身長、すらっとした手足、どうみても一般人とは言えない顔の造形に鋭い切れ長の瞳
しかしそれ以上に見た目とはかけ離れたようなふにゃりとした韓国語に思わず声が漏れてしまう

目の前の濡れたような鴉色は、確かに俺を心配しているようだった

固まったままどうすべきか考えている俺をじいっと見ていたかと思うと彼は何処かへとぱたぱたと駆けていき白いタオルを持って戻ってきた

頭にパサリとタオルを乗せると優しく拭ってくれて、頭に手を乗せたまま微かに微笑む

『……、濡れてる…大丈夫、ですか？お水、のむ？』
Le「……平気、です、」

本気で心配してくれている様子が伝わった俺は助けてもらったことを改めて思い出して
お礼も言わず警戒してしまっていたことに少し恥ずかしくなる

Le「あの…助けてくれて、ありがとうございます」
『いえ…、あ、いまね、淹れたとこなの、、良かったら、、珈琲飲みません、か？』
Le「…頂きます。」

少し幼い韓国語、ふんわりとした微笑み、

ーーーーこれが俺とAとの初コンタクト