この世に幸福を探して。

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『久しぶり、日本。』



私は国連軍の人に連れられて、日本に来ていた。


私は親戚が全くいないわけではないのだが、だいぶ遠縁なのと、(一応)国の監視があるらしく一人暮らしをすることになった。

お金は国が出してくれるらしい。

国連軍の人に手伝ってもらいながら、引っ越しを済ませて行く。

物も少なく、手伝ってくれる人が多かったので、思っていたよりも早く終わった。

手伝ってくれていた国連軍の人たちも帰って、私の一人暮らしが始まった。

私は今12歳だから、来年からは中学生だ。

だがしかし。

思い出してほい。私は学校で習うような勉強は全くできないのだ。

ということで、はじめの1年は家庭教師をつけてくれるらしい。

そこで私の学力を見て、それにあった中学を選んでいいそうだ。

この手厚い対応に戸惑いつつも、有り難く受け取っておく。


.


日本に帰ってきて真っ先に行ったのは、天皇や内閣総理大臣といった偉い方のところである。

すぐに気づくことができなくて悪かった、と謝られた。

内閣総理大臣はともかく、天皇のようなおじいちゃんに頭を下げられるのは落ち着かなくて、すぐに頭を上げてもらった。

『確かに辛いことも多かったですけど、それだけじゃなかったので。全然大丈夫です。』

ちゃんと胸を張って言い切れる自信がある。


.


私のことはなぜかニュースになっているようだ。

なんだか、かなり大きく問題視されているようで面倒くさいったらありゃしない。


まあ、そのうち色々遊べるものにはなりそうだ。

そう思って私はまた悪魔の笑みを浮かべた。

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