【d!】救えない君と終末を (ページ29)

今日:10 hit、昨日:0 hit、合計:2,697 hit

報告書27 ページ29

・

今日から訓練が始まる。

一般兵のような傭兵のような、軍ではないと言い張る彼らにはなんという表現が正しいのかよくわからないが、幹部には部下がいる。

彼らに黄金妖精兵というのはバレない方がいい。

獣から守る兵器が黄金妖精なんてことがバレたら、とにかくたくさんの不都合が起こる。

もちろん私の身に何か起こるかもしれないので、面倒事が嫌いな私的にもバレたくない。

ここは随分と敷居が高いそうで、使用人と幹部以外は見かけたことがない。

かといって存在ごと隠蔽できるかといったら難しい話なので、今のうちに私がここにいるこじつけを考えてしまわねばならない。

zm「やっぱ堕鬼種ちゃう？」
ut「堕鬼種にこんな綺麗な髪色はいないねぇ」

sho「じゃあ喰人鬼？」
em「喰人鬼は体力と筋力のパロメーターが振り切ってるんで、訓練を一緒に受けるうえではちょっと」

上手く噛み合わない。

os「でもまぁ、どれでもええんちゃう？」

確かに。
個体差と言ってしまえば済む話だ。

『じゃー、あまりにも力がないので鍛えるついでに総統様も守ったる系喰人鬼って設定はどーでしょー？』

ここはジムちゃうねんぞ、と誰かがボヤいたが気にしないことにする。

こじつけも良いとこなレベルで支離滅裂だが、面倒なのでこれで決定した。

部隊はコネシマさんのところにお邪魔することになった。基礎を学ぶならここらしい。

剣の扱い方はひとらんらんさんかトントンさんに学ぶのが良いらしいので、しばらくしたら2人にもお邪魔しよう。

心無シマのところで大丈夫か！？と心配してくれたシャオロンさんは無事コネシマさんに殴られていた。

グルッペンさんの合図によりこの場は解散となった。

動きやすい服に着替えて、指定された場所まで行く。

不安要素といえば、ガバシマと誰かが言っていたので、コネシマさんがガバらないがどうかだけだ。

もし対獣用兵器とか黄金妖精兵とか口にしたら…。そう考えるだけでも背筋が凍る。きっと彼の命はないだろう。

私はガバシマにならないことをただ祈るばかりであった。