【d!】救えない君と終末を (ページ23)

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報告書21 ページ23

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実に壮観である。

机には4人前とは思えない量の料理が並んでいた。
鬱さんはげっそりしていたが、それ以外の3人は嬉嬉としている。

zm「さ、はよ食べようや。どこ行くん大先生、お前はオレの隣やわ。」

ゾムさんは私の隣を狙っていた鬱さんの首の根っこを掴み連れていかれた。

エミさんがゾムさんの正面に座ったため、私は鬱さんの正面の席に座ることになった。
視線がキツそうだ。

正直それよりもはやくこのご馳走が食べたい。

初めに、とサラダから食べ始める。
美味しい野菜はきっと良いものを使っているのだろう。

美味しいそうに食べてると、この野菜はひとらんらんさんが作っていると教えてくれた。
凄いなあの人、農家がこれ食べたら気絶するんじゃない？

続いて、フォークを持ち、肉詰めに手を出した。
ピーマン、しいたけ、蓮根...全部美味しい。
肉料理は喰人鬼が作るだけあって、最高だ。
もちろんほかの料理も美味しい。

エミさんに感想を伝えれば、凄く嬉しそうな顔をしていた。これでまた美味しい料理にありつけそうだ。

今度はオムライスに手を伸ばした。
こういった、たくさんの料理を皆で食べるパーティー向けではないと思っていたけれど、一口サイズのオムライスが天才的に美味い。

ほかにも沢山料理があるが、正直見たことも聞いたこともない料理がたくさんある。

決まった料理のサイクルとあの島にある料理しか食べてこなかった私としては、食べることは好きでも、料理本を眺めるのは少し気が引けた。

だからあまり料理とかに詳しい訳では無い。
ただ、美味しい料理は大好きなのだ。

アレは何かとまたひとつ指させば、パンのような何かだった。

em「あれはスコーンといって、ジャムなどをのせて食べるのが主流ですね」

ut「あれ焼いたん、僕やで」

騙されたと思って食べてみ、とジャムをのせられたので、そのまま口に含むと程よい甘みが口に広がる。
お菓子とはまた違う甘さに、舌鼓をうつ。

超美味しい。これめっちゃ好き。
顔がだらしなく緩むのを感じる。

zm「はい大先生死刑な。」
ut「えぇ！？あーんしただけですやん！」

...くだらない喧騒は見えないことにする。