Tu es mon meilleur heros.7

Yes Magenta, No Cyan！ ＊門矢士 ページ39

ぱいなぽー様リクエスト

「Black, White or ...Magenta?」の続き




大学から大好きな人との待ち合わせ場所に向かう。サークル勧誘に時間を取られ、このままでは士さんの元へ行くのが遅れてしまう、と思って急いでいる中、やけに顔の整った不思議な男性と目が合った。


「おや、君は」

「えっ」


私を知っている素振りで、こちらへと近寄る。
私は知らないから後ろにいる誰かかな、と現実逃避し、目を逸らして歩を進めた。けれど、現実は逃がしてれなくて。


「君だよ、A」

「………どなたですか」

「はは、あからさまに嫌な顔をするね。士の友人、と言えば興味は湧くかな？」

「え！士さんの？」

海東「ああ。僕は海東大樹、門矢士の友人さ」


士さんの友人と名乗る彼が本当に友人なのかは定かではないが、名前と私の存在を知っているのだから、それなりに親しいのは事実だろう。
士さんが、私のことを言いふらすような真似はしないから。


海東「君が士の、ね」

「……似合わないとでも言いたいんですか？」

海東「いや？彼のタイプは年下か、と思ってね」


ふわりと微笑み、そう言う。海東さんは何を考えているのか、さっぱり分からず、掴めない。私の苦手なタイプはあなたですよ、と言ってやりたいが、士さんの友人に下手なことはできない。

すると、不意に彼が腰の辺りから銃を取り出した。
突然のことに驚けば、それは構えられるのではなく振りかざされた剣を防ぐのに使われた。そして、私はいつの間にか後ろから抱きしめられている。この、香りは。

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