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素直でなくても貴方は *門田ヒロミ ページ2

m!!様リクエスト




月の綺麗な夜のこと。
私は自宅への道で、ワクワクして思わず小走りになっていた。

だって、大好きな彼氏が自分の家で待ってる。こんな素敵なこと、久しぶりだ。
合鍵は渡してあるし、疲れているであろうからお風呂も使っていいと言ってある。
ゆっくりしてくれてればいいけれど、相手はヒロミだ。たぶん、掃除でもしているんじゃないかな。


「ヒロミー、ただいまぁ」


玄関の扉を開けて、そう声をかけた。
すぐに廊下にある扉が開いた。その、扉は……!


「ああ、おかえり」

「うわ!?」


嫌な予感は的中し、ヒロミは上裸でそこから出てきた。その場所は、言わずもがなお風呂場だ。


「服着て!」

「別に初めて見るわけでもないだろう」

「いいから!」


無理やり脱衣所に押し込めて、扉を閉める。その扉に背を任せて、ふぅ、とひとつ息を吐いた。
…びっくり、した。やっぱり心の準備とか、必要なんだな。

ぱたぱたと顔を扇いでいると、寄りかかっていた扉が急に後ろへと開いてしまった。


「きゃっ」

「っと、大丈夫か?」


私が後ろに倒れることはなく、ヒロミが支えてくれた。それはありがたいのだが、後ろから抱きしめられているような姿勢は、心臓に悪い。


「う、うん。大丈夫…」

「…ふ、いつもの威勢はどうした?」


腰に回っている腕をぎゅ、と強くさせ、私の肩に自分の顎を乗せる。横目で見たその顔は、私を嘲笑うようでも、挑発するようでもなく、ただ愛おしそうに口の端を上げ
ていた。


「っ、ひ、ヒロミ、」

「こういうの、本当に弱いな」

「〜〜っるさい、」


ぷい、とヒロミの目から逃れれば、彼は私が力で敵わないのを良いことに、私の体をくる、と回転させる。いつの間にか、片方の手で片腕を取られ、もう片方の手で腰を抱かれていた。


「…A」

「な、何」

「キス、していいか?」

「…聞かなくていいって、言ってるでしょ」


この会話とも言えない、短い二つの文が私たちのいつもの口付け前。
だから、私のこの言葉のあとは。

Cute Honey *富加宮賢人→←リクエストについて【2/6更新】



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悠夢(プロフ) - *桜もち。さん» ご感想ありがとうございます!お褒め頂けてとても嬉しいです……!応援の言葉までありがとうございます。自分なりに頑張りますね! (1月12日 17時) (レス) id: 5e7eb9f08a (このIDを非表示/違反報告)
*桜もち。(プロフ) - 初めまして…!主様の小説を初めて拝見させて頂きました!凄く読みやすくて素敵な文章だと思いました✨無理のないように更新頑張って下さい…! (1月10日 20時) (レス) @page44 id: fae296cbc1 (このIDを非表示/違反報告)
悠夢(プロフ) - 余白のむらさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけると気持ちが楽になります…!早く帰って来れるように頑張りますね! (2022年2月6日 23時) (レス) id: 5e7eb9f08a (このIDを非表示/違反報告)
余白のむら(プロフ) - 私も他のジャンルに沼って小説がかけなくなることが多々あります……笑 悠夢さんが帰ってくるまで待っています! (2022年2月6日 21時) (レス) @page24 id: 3edb9aa810 (このIDを非表示/違反報告)
悠夢(プロフ) - 稜雅さん» 初めまして。ご感想とリクエスト、ありがとうございます!お楽しみいただけているようで良かったです!センさんのお話かしこまりました。 (2022年1月23日 10時) (レス) id: 5e7eb9f08a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:悠夢 | 作成日時:2021年12月19日 8時

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