五番目の音 ＊滝川雄亮 ページ6
放課後の音楽室。今日の合唱部の活動は屋上だと聞いたから、私はひとり、そこでピアノを弾きながら歌っていた。
コンクールがあるとか、そんな大層なものじゃない。練習して、完成したら録音して、次の曲の練習をする。
「A」
ポロン、と曲を引き終わったあとの静寂に、雄亮くんの声が響いた。
恋人関係ではあるものの、ずっと一緒にいるわけでも、人前でイチャつくわけでもないので、あまり有名ではない。告白されて理由を話しても、断るための口実だと思われるらしい。
「お疲れさま、雄亮くん」
「Aもな」
二人でピアノを片付けながら、今日あったことを話す。同じクラスではないから、どれも新鮮で楽しい。
「そういえば、Aは部活入ってなかったよな」
「一応弾き語り同好会なんだよ」
「...そうなのか？」
「文化祭とかでも、弾き語り同好会の発表です！って言われてるじゃない」
「悪い、Aしか見てなかった」
「...そういうこと言われちゃうとなぁ」
責めるに責められなくなってしまった。
思い返してみれば、発表の前後は目が合っていたし、本当に司会には興味がなかったのだろう。
「ところで、どうして急にそんな話？」
「お前さえよければ、学園防衛部に入らないか」
野球部を引退した後、雄亮くんは真中くんが一人で活動していた学園防衛部に入部した。
詳しい事情は知らないが、最近の傷害事件と関係でもあるのだろう。これは、彼のことを知るチャンスではないか？それに、今よりもっと一緒にいられるかもしれない。
「うん、雄亮くんがいるなら、入ろうかな」
「...いいのか！？」
「うん。逆に私がいて迷惑じゃない？」
「それはないと思う。みんな喜ぶだろ」
「それなら、良かった」
真中くんと雄亮くんの他に誰がいるか知らないけど、喜んでくれるらしいから心配しなくていいだろう。
とはいえ、急に部活に誘うなんてどうしたのだろう。
「ところで、どうして急に？」
「今年で卒業だろ？そしたら、時間は減るだろうから」
直接的な言葉は選ばずとも、意味は伝わった。一緒にいる時間が増やせるのなら、増やしたい。少しでも一緒にいたい。きっとそういう意味なのだろう。
「そうだね、ありがとう」
「...ん。あ、そういえば大成にゴレンジャー全話見せられると思うけど、大丈夫か？」
「ああ、うん。お父さんに毎年一回は見せられてるから、見ずに済むんじゃないかな」
「...大変だな」
「ありがと」
セイバー祭�� 月光 ＊ストリウス→←セイバー祭�� あなたに包まれて ＊富加宮賢人
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悠夢(プロフ) - まゆきさん» ご感想ありがとうございます！わ〜！充瑠さんかわいいですよね〜〜！！ (2021年12月19日 8時) (
レス) id: 5e7eb9f08a (このIDを非表示/違反報告)
まゆき(プロフ) - 充瑠くんかわいいいいいいいいいいいいいい！！！！！ (2021年12月8日 19時) (レス) @page49 id: aca3a82b8e (このIDを非表示/違反報告)
悠夢(プロフ) - 余白のむらさん» ご感想ありがとうございます！こちらこそリクエストありがとうございました。お褒めいただき光栄です…！ (2021年12月8日 5時) (レス) id: 5e7eb9f08a (このIDを非表示/違反報告)
悠夢(プロフ) - 333さん» リクエストありがとうございます。カゲロウさん、大二さんのお話、かしこまりました。 (2021年12月8日 5時) (レス) id: 5e7eb9f08a (このIDを非表示/違反報告)
悠夢(プロフ) - めぐみさん» ご感想ありがとうございます！こちらこそリクエストありがとうございました。喜んでいただけたようで、嬉しいです！ (2021年12月8日 5時) (レス) id: 5e7eb9f08a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠夢 | 作成日時：2021年8月31日 12時
