セイバー祭�� Cafe au lait ＊デザスト ページ28
マシュマロリクエスト
ケラケラと楽しそうな笑い声。もちろんデザストの声だけだが、彼自身が楽しそうなのが問題なのだ。
私に！構って！！くれない！！！
かまってちゃんになりたくないし、元々その気質は大してない。しかし、どこへ行っても何をしててもどんなときでも、デザストは緋道くんのことばかり。
私と話をしてくれる時間が確実に減った。
それもしばらくこれが続いている。さすがに、私だって寂しくなるし緋道くんが羨ましい。
そのまま言って、彼は反応を示してくれるだろうか。
次、二人きりになれたときに言ってみようかな。
「デザスト」
「あ？」
ばち、と目が合う。なんだかこの感覚も久しぶりだ。慣れないようなことをしているみたいになってしまったから、私は彼から目を逸らした。
「…私のことも、見て」
ピタリと止まった空気と、緊張でうるさい心臓。私だけが動いてるかのような空間を、デザストが動かしたのに気がついた。
その、くく、と笑う小さな声で。
「…笑わないでよ」
「ははっ、悪ぃ悪ぃ」
楽しそうなのは一向に構わないが、その原因が私なのは気に触る。
私が眉を顰めると、彼は笑い声を止めて私の頭に触れた。首も座らぬ赤子に触れるように。
「悪い、寂しい想いさせたな」
普段の彼からは想像も出来ないような、優しい声。これが見られるのは私だけなのだと思うと、さっきまで感じていた寂しさはどこへやら。優越感が、私の心をぐるりと巡る。
「うん」
綻ぶ顔を抑えずに小さく頷けば、デザストは頭に触れていた手を頬まで持って行き、またも優しく触れる。
「かわいいな」
彼の口から溢れ出たのは、昔だって言われた言葉。けれど、そのときと同じように、「何言ってんの！」と笑いながら返すことはできなかった。
だって、そのときと比べものにならないほど声も瞳も優しくて、冗談として笑い飛ばすことは私には難しかったから。
私にできたのは、頬を赤くさせて照れることだけ。
「うぅ、なんでそんな、…いつも言わないじゃない」
「んな思いさせた詫びみてえなものだよ。いらねえならやめるけど」
「……いや、いる…」
「ったく、かわいいなあ」
からからと楽しそうな笑い声。
緋道くんと一緒にいるときの声とは、全然違う。なんというか、苦いコーヒーをまろやかにする、ミルクみたいな。私が持ってた嫌な感情が薄れていく。
「ありがとう、デザスト」
そう言うと、彼は少し照れたように笑った。
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悠夢(プロフ) - まゆきさん» ご感想ありがとうございます！わ〜！充瑠さんかわいいですよね〜〜！！ (2021年12月19日 8時) (
レス) id: 5e7eb9f08a (このIDを非表示/違反報告)
まゆき(プロフ) - 充瑠くんかわいいいいいいいいいいいいいい！！！！！ (2021年12月8日 19時) (レス) @page49 id: aca3a82b8e (このIDを非表示/違反報告)
悠夢(プロフ) - 余白のむらさん» ご感想ありがとうございます！こちらこそリクエストありがとうございました。お褒めいただき光栄です…！ (2021年12月8日 5時) (レス) id: 5e7eb9f08a (このIDを非表示/違反報告)
悠夢(プロフ) - 333さん» リクエストありがとうございます。カゲロウさん、大二さんのお話、かしこまりました。 (2021年12月8日 5時) (レス) id: 5e7eb9f08a (このIDを非表示/違反報告)
悠夢(プロフ) - めぐみさん» ご感想ありがとうございます！こちらこそリクエストありがとうございました。喜んでいただけたようで、嬉しいです！ (2021年12月8日 5時) (レス) id: 5e7eb9f08a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：悠夢 | 作成日時：2021年8月31日 12時
