16 追いかけて ページ16
伊野尾side
教室が近づくにつれて、だんだん鼓動が速くなる
怖い
廊下で囲まれてから、何度も頭をよぎる『あの時』
伊「はぁ...」
でも、頑張るって決めたからには教室へ行こう
.
「あーーーーーー！！いたーーーー！！」
伊「...！え...！」
猛スピードで駆けてくる背が低めの男子生徒
その後ろから「おいちょっと待て！！」と言いながら駆けてくるもう一人の男子生徒
え？これ、もしかして俺に近づいて来てる？？
俺はそう思った瞬間その場から逃げた
.
.
.
.
.........はずだった
気づけば背が低めの男子生徒はもうすぐそこに
どんだけ走るの速いんだよ！！
俺はトイレの個室へ逃げ込んだ
伊「はぁ、はぁ、はぁ...」
呼吸を整えていると、追いかけてきていた男子生徒も個室の前まで来た
後ろを走っていたもう一人の人も追いついた
...終わった
男子二人じゃこのボロボロドアも簡単に壊れる
ああもう何でこうなるの...。
.
「あの！！さっきはごめんなさい！！」
伊「え...？」
「入学式の前にジロジロ見ちゃって！！」
「俺も！ごめんなさい！」
今、二人とも「ごめんなさい」って言った？
俺に、謝った？
「お、俺はあなたと同じクラスの八乙女光って言います」
「俺は有岡大貴です！ちなみにあなたの隣の席です！」
伊「えっ！あ、えっと...」
いきなり自己紹介？
バカなのか？
でも、不思議とさっきまでの恐怖が消えていた
大「あの、無理して教室来なくてもいいです！でも、何というか...その...俺は、来てくれると嬉しいです！」
光「俺も！あなたが教室に来てくれると...う、嬉しいです！」
二人ともカタコトになりながらドア越しにそう言ってくれた
俺に、「来てくれると嬉しい」なんて言ってくれたのはこの人たちが初めてだ
俺はずっと、教室にいてもどこか美術品のように扱われて、こんな風に存在を求めてくれることなんてなかった
俺はドアをゆっくり開けた
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Aduki(プロフ) - るりさんありがとうございます！そう言っていただけると嬉しいです！どんな展開になるのか、楽しんでくださいね！ (2019年2月12日 20時) (
レス) id: 5298804aeb (このIDを非表示/違反報告)
るり(プロフ) - これはいのひかなのかやぶひかなのか。妄想が膨らみます！見てて楽しいです！ (2019年2月12日 18時) (レス) id: eeedadf368 (このIDを非表示/違反報告)
Aduki(プロフ) - こーちゃんさんありがとうございます！最近は更新が遅くなりがちですみません...。これからも頑張ります！ (2019年2月7日 16時) (レス) id: 5298804aeb (このIDを非表示/違反報告)
こーちゃん - Adukiさん はじめましてこーちゃんです！ 更新頑張ってください!! (2019年2月7日 9時) (レス) id: 19d7d59a6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Aduki | 作成日時：2019年1月7日 16時
