【しゆん】Kiss Action【騎士A】

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私の言葉を待っている雰囲気が、
じっと見つめる視線が、
耐えられなくて目を逸らしてしまう。


「ガチどした？」


さっきまでからかっていたのに、
少し落ち着いたトーンで投げかけられる問いかけ。

べつにどうしたってことはない。

というか、一番最初にふっかけたのはしゆんのくせに。



「……っ、い」

「あ？」

「…もっかい、して」



わたしから小さくこぼれた言葉を今度こそ拾ったのか、
なにも言わないしゆんが気になって、
そっと視線をあげる。

目が合った、バチッと整った表情は、驚嘆していた。


「しゆん…？ ﾋｬｯ」


名前を呼んだと同時に、また引き寄せられた。

今度はあっという間に腕の中だ。

ｷﾞｭｳｯと力いっぱい抱きしめられる。


「あﾞーーーー。っんとに、なんなのオマエ」


私の、首元に顔を埋めながら喋るしゆん。


「ね、しゆ、くすぐった…」

「ガチどこで覚えてくんの？そんなん」


え、無視なの…？

私の言葉は届いているのかいないのか、
体勢は変えてくれず、ただ腰に回された腕の力は込められていくばかり。


「そんなん、って？」

「あーはいはい。あれでしょ？天然だと。自然にね、狙ってるわけじゃないと。わかるわかる」


わたしの頭に顎を乗せて、ブツブツと一人勝手に呆れている。

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