バチバチと、音をたてて。 ページ35
そんなこんな色々あって、あっという間に土曜日。
一週間は速いなあ、とぼんやり思いながら、颯くんとクイ研の部屋へと急ぐ。
「颯くん、今日は何やるの?」
「多分、クイズ分析かな。知香みたいなクイズ初心者は別室でちょっとクイズ特有問題の練習をするはずだよ。」
ああ、あれってコツが必要だよね。
前回のクイズで、私が唯一、全然答えられなかったジャンル。伊沢さんレベルまで引き上げるのは大変そう。
「また伊沢さんに教えてもらえるといいなあ・・・」
「そのことなんだけどさ。」
いきなり立ち止まった颯くんは、ギュッと私の手首を握って、こちらををじぃっと見つめた。
「あんまり、伊沢さんに近づかないで。」
「・・・えっ?」
ポカーンとする私に、
いや、だからその・・・・・
と、颯くんが視線をそわそわさせて言葉を
「別に露骨なほど避けろ、って訳じゃないんだけど・・・
伊沢さんが何か企んでそうで怖い。
・・・・・だから、あんまり一緒にいないで。」
その訴えかける様な瞳に吸い込まれそうになって。
今度は私が、視線を逸らす。
周りの静けさが、永遠に続いて、高まった心臓の音が颯くんにまで届きそうで。恥ずかしさで、更に下を向いてしまう。
・・・と、その時。
「水上、何やってんの?」
そう後ろから声をかけたきたのは、まさかの伊沢さん。
すっごくニヤニヤした顔で、颯くんの肩をポンポンする。
「二人で何話してたの?」
「・・・別に。伊沢さんが何か企んでいるようなので、
あまり近付くな、と注意しただけですよ。」
「ふーん。早くも牽制ね。まあ、そう言ってられるのも今のうちかな。ちゃんとやりがいのあるバトルにしてやるよ。
・・・参戦するのは俺じゃないけど。」
「望むところです。行こう、知香。」
「えっ、あっ・・・うん。」
知香ちゃんを中心に渦巻く嵐。
伊沢さんは一体何をしようとしているのでしょうか?
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mathgirl - (下記の続き)流石に限界らしく、ここに来るのは難しいそうです。私もこの作品を読んでいたことを知っていたのか、前触れもなくこんな状態になってすまない、と言っていました。多分、この作品は更新できないと思います。急なお知らせですみません。 (2017年12月16日 15時) (レス) id: d1012bafe4 (このIDを非表示/違反報告)
mathgirl - すみません、Ariceの妹です。個人のスマホを持っていないので、姉と同じIDになっています。姉は受験生ではないのですが、最近部活に忙しく、志望校に行くための勉強や、資格の取得でどうしてもこちらへ来れないそうです。テスト前までは粘っていたようですが・・・ (2017年12月16日 15時) (レス) id: d1012bafe4 (このIDを非表示/違反報告)
Arice - 良いですよね!彼ならドラえもんにも勝てるんじゃないか?と思えるくらい強いし・・・私は、好きなキャラは決められませんが、卓也さんを見ていて、いつも笑っちゃいます(笑)。 (2017年11月26日 12時) (レス) id: d1012bafe4 (このIDを非表示/違反報告)
月読命 - Ariceさん» 内人です!一番の苦労人(とかいてドラえもんと読む)って感じがするので・・・! (2017年11月26日 11時) (レス) id: 3990fcd378 (このIDを非表示/違反報告)
Arice - 分かります!私も大好きなんです!時が進む事に、どんどん壊れていく創也の観察日記を書きたい(笑)。月読命さん、都会トムで気に入ってる登場人物とかっていますか? (2017年11月26日 10時) (レス) id: d1012bafe4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Arice | 作成日時:2017年10月13日 20時