いたずら好きな先輩のせいで ページ28
(水上SIDE)
「なぜって言われても・・・」
「それは多分・・・」
「「慣れちゃったからですね、きっと。」」
見事にダブったかと思うと、伊沢さんから容赦ないツッコミ。
「示し合わせたかのように同じことを言うなっ。」
「そんなこと言われても、もうずっとこれで通してきたので、どうしようもないじゃないですか。」
「イヤ、それにしても、このままだと距離ありすぎじゃね？名字に『さん』もおかしいし。
・・・・・・・うん、決めた。今から２人で話すときは、丁寧語と『さん』付け禁止!」
「えー、何すかそれ。」
「ルール破ったり、わざと喋らなかったりしたら、罰ゲームな!」
うわー、なんだそれ、と思いながらも、
こうなってしまっては仕方がない。こういう時の伊沢さんは、何をしだすか分からないのだ。❝罰ゲーム❞なんて言葉は危険ワード。
ああもう、こうなってしまっては破れかぶれだ!
「井ノ宮s・・・・・・・ちゃん。」
「何？水上・・・・くん。」
小さく、恥ずかしそうに答える井ノ宮・・・ちゃん。
その柔らかな声が、『水上くん』と震えたことに遅れて気がついて。胸がドキンと、跳ねる。
「っ・・・・今日のクイズ、楽しかった?」
「うん、凄い面白かったよ!」
そう言ってふわりと笑う彼女は、それこそ咲きたての花の様にきれいで、天使のように愛くるしくて。
これ以上心臓が持ちそうになくて、思わず顔を背ける。
・・・これは、反則だろ・・・・・
後ろをチラッと見ると、伊沢さんが顔を真っ赤にして笑いをこらえていた。ああもう、まだこれを続けなきゃいけないのか!?
「ねえ、水上くん。」
「・・・・・ん、何?」
理性とプライドを必死に保って、顔を上げる。
「水上くんの下の名前って何？」
「・・・そう。 水上颯。」
「えっと、じゃあ・・・颯、くん。」
「！？」
「あ、えっと、迷惑、かな？」
子犬の様にしゅんとするその姿は、高まっていた鼓動の音を、この部屋中に響くんじゃないか、ってほど大きくするには十分だった。
「迷惑じゃない、迷惑じゃないけどっ。
・・・・・心臓が持たない、から。」
そう言うと彼女は、かぁっと頬を赤く染めて。
「うん、分かった・・・」
と頷いたのだった。
その仕草がトドメの一撃。
窓の外からはらりと流れ落ちた花弁を見て、
あの花よりずっときれいだな、と呟きそうになって、
かなり重症になった自分自身に、苦笑いを浮かべた。
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mathgirl - （下記の続き）流石に限界らしく、ここに来るのは難しいそうです。私もこの作品を読んでいたことを知っていたのか、前触れもなくこんな状態になってすまない、と言っていました。多分、この作品は更新できないと思います。急なお知らせですみません。 (2017年12月16日 15時) (
レス) id: d1012bafe4 (このIDを非表示/違反報告)
mathgirl - すみません、Ariceの妹です。個人のスマホを持っていないので、姉と同じIDになっています。姉は受験生ではないのですが、最近部活に忙しく、志望校に行くための勉強や、資格の取得でどうしてもこちらへ来れないそうです。テスト前までは粘っていたようですが・・・ (2017年12月16日 15時) (レス) id: d1012bafe4 (このIDを非表示/違反報告)
Arice - 良いですよね!彼ならドラえもんにも勝てるんじゃないか?と思えるくらい強いし・・・私は、好きなキャラは決められませんが、卓也さんを見ていて、いつも笑っちゃいます（笑）。 (2017年11月26日 12時) (レス) id: d1012bafe4 (このIDを非表示/違反報告)
月読命 - Ariceさん» 内人です!一番の苦労人（とかいてドラえもんと読む）って感じがするので・・・！ (2017年11月26日 11時) (レス) id: 3990fcd378 (このIDを非表示/違反報告)
Arice - 分かります!私も大好きなんです!時が進む事に、どんどん壊れていく創也の観察日記を書きたい（笑）。月読命さん、都会トムで気に入ってる登場人物とかっていますか？ (2017年11月26日 10時) (レス) id: d1012bafe4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Arice | 作成日時：2017年10月13日 20時
