日「見つけましたよ。」 ページ16
日本side
結末を先にあげるなら、もちろんのこと姉上を見つけることができました。
廊下でたたずんでいた姉上は、気のせいでしょうか。
幼い容姿とは裏腹に、大人びた雰囲気を纏っていました。
普段の幼子のようなものが嘘のようです。
風になびく黒髪が、妖艶な、それこそ私が、初めて出会ったあの美しい女性のような雰囲気を纏っているのです。
まあ、同一人物ですし、あの幼い姉上も愛しておりますが。
『フフッ』
急に微笑み出した姉上。
やはりあなたなのですね、初めて私に手を差し伸べてくださったのは。
なんて、当然だろうと思いましたが、それでもそう思わざるを得ない、思い出さざるを得ないのです。
って、影から姉上を見ているだけではただの覗き、というかストーカーではないですか。
しかし、声をかけるタイミングを逃してしまった。
どうすれば……。
ガタッ
『⁈ そこにいるのは誰⁈』
しまった。いつの間にか床を鳴らしてしまったようです。
いや、第一に私は、姉上にお礼をしに来たのです!
決してやましい気持ちが、なかった、訳ではないのですが……ハイ。
日「す、すみません、姉上!別にのぞいてたわけではなく、えーっと…。」
『なんだ〜、日本か〜。もう、おどかさないでよwww 』
日「実にすみません。あ、それと毛布、ありがとうございます。」
『べつにいいよー。だってわたしはお姉ちゃんなんだからね!それに、まだねててもよかったんだよ?』
日「いえ、後片付けまで姉上にさせてしまったのですから。もうおちおち寝ては要られません!」
あいも変わらず、姉上は本当にお優しいです。
後片付けまでして貰った上に、まだ休んでいても良いとは。
まあ、私も「はい、そうですか。」と寝るわけには行きませんですけど。
『ふふふ、優しいね、日本は。ボソボソ。』
日「え?今なんと。」
『うんん、なんでもなーいよ!』
最後の方は、本当に聞き取れませんでしたが、私は見てしまったのです。
呟いておられた時の姉上の目に、光は宿っておらず、そう、それはまるで、戦後直後の、まだ[帝国]だった時の姉上の目であったのです。
『おはよー!!』→←日「姉上、私はいつもあなたの隣にいますよ。」
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作者名:桜並木 | 作成日時:2019年2月18日 18時