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『………病院には…行きません』
廉「……え？…何を言ってるねん」
『この後の生放送には絶対に出たいの…』
岸「たくさん練習したし
見て貰いたい気持ちは分かるよ
でも…この怪我じゃいくらなんでも！」
『ライブも結局は出られなかった！
だから今日こそは…』
中断されたライブ
翌日からも出演は叶わなくて
だけどAは今日の生放送へと
気持ちを切り替えて練習に励んだ
その姿はメンバーの全員が見ていたから
出演させてあげたい気持ちは
誰もが抱えていたんだ
看「危険です！ダンスだなんて
激しい動きをすれば出血は増えます」
海「そうだよ！悔しいけど諦めよう？」
神「俺たちはこれ以上Aを
危険な目に合わせたくないんだ」
『……どうしても…どうしても出たいの！
King＆Princeのメンバーだと
早く認めて欲しいんです！』
ふいに交わる俺とAの視線
認めて欲しい…
それは世間に対しての意味かもしれない
でもそこには今まで彼女を否定していた
俺に認められたいという
意味が込められているということが
重なったAの瞳から伝わる
ずっと…ずっと…俺が拒んでいたから
彼女はこんな状況になっても
戦い続けなければいけないんだ…
『お願いします！！
みんなと一緒に踊らせて下さい！』
今度は立ち上がった彼女が
俺たちに向かい深く頭を下げる
何があっても走り続けようとするAの姿に
ダメだと言うことが苦しくなったのか
メンバーの誰もが頭を下げる彼女に
声を掛けることが出来なかった
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作者名：莉衣子
| 作成日時：2023年4月20日 14時
