33 横顔 ページ33
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それから永瀬さん…こと廉は
あの日、自ら宣言をしていた通りに
仲良くなると二人の間にあった距離が
１００から０へとあっという間に変わった
それは東京公演の打ち合わせ
そしてダンスレッスンが最終日の今もだ
廉「A、何食べてんの？」
『グミだよ、食べる？』
廉「食べる、あ〜…」
グミの袋の口を廉へ向けると
何故か彼は自分の口を私に開いて見せる
『……え〜と、自分で食べてくれる？』
廉「良いやん、ほら早く！あ〜…」
これは懐くというより…甘える…では？
口を開いていても綺麗な顔
待たせては申し訳ないので
諦めてグミを取り出そうとすると
私より先にグミの袋に手が滑り込んだ
岸「俺が食べさせてやるよ」
廉「やめろや！岸さんにあ〜んされても
嬉しくないねん！」
岸「何でだよ！ほら口を開けろ！
パパが食べさせてやる！」
廉「こんなパパ要らんわ！」
いつもは廉が岸さんをイジっているのに
岸さんにイジられている廉は
何だか嬉しそうだった
『他にもグミ食べる人』
二人が戯れている間も
ホワイトボードに向かい
打ち合わせを進める神くんと海人に
グミの袋を見せると
彼らは「は〜い」と手を上げてくれた
本当に皆んな可愛らしい人たち
優しくて面白くて温かい
だけど…あと一人…
平野さんにも受け入れて貰いたい
私はちゃんと仲間になりたい
King＆Princeのメンバーになりたいんだ
だから彼ともっと打ち解けなければ
これから共に歩いて行く為に
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作者名：莉衣子
| 作成日時：2023年4月20日 14時
