22 ページ22
.
『私は…辞めないよ』
桃「…はあ？」
『桃ちゃんが永瀬さんのことを
好きなのは分かった…
でもそれだけで辞めてしまうほど
私は簡単な覚悟でKing＆Princeに
居るわけじゃないの』
桃「あんたの覚悟なんて、どうでも良い
それよりも辞めないと
さっきの写真をばら撒くから」
保健室で眠っている写真
それだけ聞くと、ただの写真だけど
意味深な言葉を添えられてしまうだけで
流出写真などと騒ぎになってしまうほど
アイドルにとっては痛い写真
永瀬さんの為にも
それだけは阻止しなければいけない
『そんなことをしたら
永瀬さんが叩かれてしまうんだよ？
好きな人が悲しんでも良いの？』
桃「ふふ、悲しんだら私が慰めるし
彼からファンが居なくなったら
私だけのものに出来るでしょ？」
『永瀬さんから
ファンまで奪おうとしてるの！？
それだけは絶対に止めて！』
桃ちゃんは不気味な笑顔で私を見つめる
まるで、その言葉を待っていたように…
桃「それはAさん次第だよ
あんたが辞めれば写真が
世間に出ることは無い」
『………私…次第？』
桃「ふふ、楽しくなりそうだな
泣きながら辞めますって言わせてあげる」
『……ま、待って！桃ちゃん！』
最後は怖いくらいの可愛い笑顔で
そんな言葉を伝えると
桃ちゃんは体を弾ませながら
控え室から出て行った
…どうしよう
永瀬さんの写真を世間に晒させたくない
でも…私もKing＆Princeを辞めたくない…
桃ちゃんは一体…どんな手を使って
私を追い込んで来るつもりなんだろう…
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 618人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：莉衣子
| 作成日時：2023年4月20日 14時
